「小説家の卵と話す」

世界一周566日目(1/15)

 

 

二度寝

はしたけど、朝ご飯は逃さない!

 

 

朝食ハンター!シミ!

7時半に起床です!

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ここはエジプト、ルクソール

泊まっている宿はブーメラン。

ビュッフェ形式の朝食がここの売りだ!

 

 

っていっても、ここの朝食はタダじゃない。

宿代が25ポンド(407yen)で格安なのだが、
朝食は15ポンド(244yen)。

しっかり食べておけば昼ご飯もいらないだろう。

 

 

 

6階のテラスに上がり、
スタッフさんにおはようを言って
朝ご飯をプレートによそった。

コーヒーも朝の時間だけだが飲み放題なのもいい。

iPhoneを片手に、
朝の新聞代わりとも言えなくもない、
Facebookの投稿をスクロールする。

 

 

やれやれ。

今日もこうして一日が始まったわけだ。

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「情報収集をする!」

とか抜かしておきながら、
僕はこの日も別のことをしていた。

そう言えば、そろそろ穿き始めて
4ヶ月が経とうとしているnudie jeansが
擦れて穴が空きそうだから、
今のうちにやってしまおうと急に思い立った。

 

 

ヨーロッパのコンセプトストアーを巡って手に入れた
リペアキットで針と糸と当て布を用意する。

ジーンズは立体的なので、
仮留めををして部分的に縫っていかないと、
パッチがズレてしまうこともある。

伊達に6本目のジーンズを穿いてない。

それほど愛してやまない
スウェーデンに本社のあるジーンズメーカー、

“nudie jeans”。

 

 

ちなみに今穿いている“Regular Alf red selvage”は
スウェーデンの本社に行って
店内ライブをしてタダでもらったものだ。
日本で買ったら三万円もする。

穿き始めて6ヶ月が経った頃に、
ジーンズの写真をメールで送ろうと思う。

自分たちが作ったジーンズが世界を旅してたら、
きっと嬉しく思ってもらえるだろうから♪

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テラスにはここに泊まっている
同じドミトリーのシンヤくんや
カイロで会ったバンリくんとそのお友達さんがいた。

このバンリくんはただ者ではなかった。

 

 

初めて会ったのはカイロの日本人宿
「サファリ」だった。

その時は一緒に途中までエジプトビザの延長に
他の人たちと行ったのだが
(僕は直前でめんどくさくなって延長しなかった)

その時に分かったのは
バンリくんが4ヶ月もカイロにいる
ということだった。

その前はワールドカップで
盛り上がっていたブラジルに2ヶ月いたらしい。

一カ所に長くいるのが彼の旅のスタイルなのだと思った。

 

 

バンリくんは僕のように長い髪のをしている。

ってきり「ヌシ」的な人かと思っていたのだが、
どうもそうではない。

東工大に席を置く秀才で、
しかも小説家志望だというのだ。

昨日の夜に顔を合わせてそのことを確認して、
どんな作家が好きなのかと訊いくと、
バンリくんは

「フランス文学が好きなんですよ。
カミュとかサルトルとかが好きですね」

と言った。

そのことを聞いた後で
「サルトル」とグーグルで検索をかけてみたのだが、
「実存主義」がどうのこうのなんのこっちゃだ。

僕が寝る前に考えたことは
「果たして哲学とはなんのためにあるのだろうか?」
ということだった。

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ジーンズにパッチを当てながら
バンリくんの話を聞かせてもらった。

 

 

「フランス文学なんて全然知らないおれにも
分かりやすく説明してもらいたいんだけど、
サルトルとかのどこが面白いの?」

「アメリカ文学と比較すると
分かりやすいと思うんですけど、
アメリカ文学って唐突に話が始まって、
唐突に新しいキャラクターが出てくるんですよ。
話もいきなりそのキャラクターによって変わってしまう」

「あんまし気にしたことないけど、
言われてみれば確かに」

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「だけどフランス文学って
変なヤツらが多いんですよね。
最初っから狂っているんですよ。
何かしら精神に異常があるヤツらがいて、
だから最初っから主人公って社会に馴染めなかったり、
誰かと敵対してたりするんですよ。
そしてずっと内省的に考えて行くんです。

『私の目の前にあるのは木の根っこだが、
果たして私が今見ているものは
木の根っこなのだろうか?』
ってな具合に」

「わかるような分からないような…。
じゃあ、もしおれが本を読むとしたら
オススメなのはある?」

「最初だったら
カミュの「異邦人」とかじゃないっすかね?
あれは多くの人に読まれてますよ」

 

 

バンリくんの話を聞いているとかなり作業がはかどった。

パッチをジーンズに縫い込む作業は
かなり単純作業なので、
こういう気を紛らわしてくれるラジオみたいな話が
僕にはありがたかった。

 

 

バンリくんのお父さんは若い頃、
小説家志望だったようで家には沢山の本があったそうだ。

「あとから親父に感謝するようになりましたね」

バンリくんの本の出発点は村上龍だったそうだ。

作中に出てくる文学を辿って行くうちに
フランス文学に行き着いたのだとか。

 

 

カイロで4ヶ月、ずっと本を書いていたそうだ。

これをブログなどでは公開しないようだが、
読みたいという人には完成したらなんらかの方法で
読ませてくれる…らしい。

一体どんな小説なのやら…。

 

 

「まぁ、僕の小説は
読む人を選ぶと思いますよ」

現代の売れる作家というのは
読者に分かりやすく書く作家のようだ。
僕の好きな伊坂幸太郎とかはそうだと思う。

 

 

 

「小説書いてる人に会ってみたいなぁ…」

そうバンリくんは呟いた。

小説を書いている者どうしにしか
分からないことがあるらしい。

僕だってGペンがどうのこうのだとか、
背景がどうとか、線の太さがうんたらだとか、
漫画を描いている人に訊きたいこともある。

なんとなく分かるよ。その気持ち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そん

な風に
バンリくんの話を聞いているうちに
あっという間に昼前になった。

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ノートに漫画を描いたあと、
ようやく重い腰を上げたと思ったが、
情報収集はちっとも進まなかった。

このあとまず最初に入国するスーダンの大使館の行き方や
エジプトからスーダンまでのバスの値段とか
そんなことを調べた。

だが、その後の旅の情報は
一体何を調べればいいのか分からなかった。

 

 

ご存知の通り、僕は天の邪鬼なところがあるので、
ネタバラシ的なブログは見たくない。

ネットが今程普及していない昔の旅人は
どうやってアフリカを旅していたのだろうと疑問に思う。

きっと地球の歩き方が必須アイテムだったろうし、
宿の情報ノートには旅人同士の情報が書き込まれ、
クチコミの情報の価値が高かったのだろう。

旅人はそれぞれ、自分の旅ノートみたいなものを持っていて、
そこには彼ら自身の旅の記録が記されていたに違いない。

そっちもそっちで面白そうだなぁと思った。

 

 

今、時代はインターネットのおかげで
情報に事欠かないくなったが、
それは旅の面白さを軽減させてしまったのだとも思う。

まぁ、死ななければいいよ。

もう失うものと言ったら、
貴重品のパソコンくらいじゃない?

さすがに次に盗難があったら日本けぇるけどさ。

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夕方になると外に晩ご飯を食べに行き、
帰りにシーシャを吸ってフワフワした状態になって宿に戻った。

そのままシャワーを浴びあと、テラスに出た。

 

 

今までノートに描いてきた漫画を
写真に収めたものを整理して

 

 

DAY PACK’s STORIES(サブバッグ・ストーリー)

 

 

と名前をつけてホームページにアップした。

情報収集も大事だけどさ、
こういう活動を形にするのだって大事さ。

 

 

そういう風にして夜遅くまで作業していた。

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ポソポソっと告知しておりましたが、
相棒のまおくんと企画している
旅する雑貨屋 Drift」ですが、
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日本に届いた雑貨をまおくんが一眼レフで綺麗な写真を撮って、
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僕が日本に帰る前に、もしかしたらだけど、
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もしそうなった場合にはこちらでも紹介しますので、
僕のブログを読んでくだすっている
日本全国の30人くらいの読者のみなさまのお手元に、
僕が仕入れた雑貨を手に取っていただけるかもしれません。

Facebookページ「旅する漫画家」でも、
時折「Drift」のことも紹介しております。
よかったらそちらも併せてチェックしてみてくださいまし♪

Twitterもね!「Indianlion45」

最近Wi-Fi遅いから画像つきで送信できないので
サボリがちに見えますが…。

 

 

 

今日も読んでくれてありがとうございました♪

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またのご来店をお待ちしております。


4 件のコメント

  • シミ君私が欧州を1人旅した40年前には、便利な「地球の・・・」などのガイドブックなど何処にも無く、情報収集するインターネットも無い、旅人の連絡手段も手紙だけの時代でした。

    ですので僅か2ヶ月ほどの1人旅でも、珠に逢う旅人に依る情報が命綱で、観光地に関する情報やホテルの情報などでも、酷い目に幾度となく逢いました。

    当時有った旅の本は先人が残した古い情報ばかりで、広い欧州の国々の事が薄い1冊の本の中だけで紹介されて居ました。(涙)

    シミ君当時旅先でWIFIが有れば、旅も楽だったでしょうね~。(笑)

    • >JOSANさん

      うわ〜〜〜〜…!!

      やはり、ないと苦労しますよね。ネットは。
      僕も自分でWi-Fiを使っていて、
      『果たしてこんなに便利でいいのだろうか?』
      と思ってしまうくらいです。

      だからこそ、当時は
      旅をしたことのない人が旅人の話を求めたのでは
      ないだろうかと思います。

      そして、旅に出ることは一種の冒険だったのではないでしょうか?

      『外に何があるのかは分からない。
      金はかかるし、危険かもしれない。
      好き好んで旅に出るヤツの気が知れない』

      それでも、外の世界に対する憧れというのは
      いつの世代でもあるのではないでしょうか?

      今はインターネット、特にWi-Fiの恩恵を受けて
      世界に出ること事態はすごく容易になったと思います。

      これは時代の流れなのかもしれません。

      感謝、感謝です。

      • シミ君最近読んだ情報誌に、最近の若者は海外旅行に行か無く成ったと、書いて有りましたがマジで淋しい事ですね。
        若い時に自分の足で見る世界と、歳を取り観光で見る世界では丸で違います、PCの中だけで情報を得て、観光をしたと思う若者が最近は、増えて居るのでしょうか?。
        海外旅行は楽しい事ばかりでは有りません、実は危険な事の方が多い位です、それを肌で感じる事が島国育ちの、日本の若者にはとても必要な事だと、私は思いますね。

        • >JOSANさん

          日本は情報簡単に手に入り、
          便利な電子機器も存在し、
          バイトをすればお金だって稼ぎやすい。
          チャンスに溢れた国だと思います。

          特に僕の今いるアフリカでは
          日本と大きくことなった生活が営まれているので
          そのことがよく分かります。

          また、キュレーションメディアやブログでは
          旅の魅力を伝えるものが多いですが、

          旅する人間の人口が減ってしまった原因には
          バックパッカーをやる若い年齢層の減少と、
          人々が旅そのものに対して魅力を感じないようになってしまったから
          かもしれません。

          それでも
          僕はJOSANさんと同意見です。
          現実に自分の目で見ないことには
          実感の伴った理解はできないからです。

          『あぁ、こういう感じかぁ』という”感じ”は
          すごく大事だと思っています。

          もちろん
          JOSANさんの言う通り旅の中では危険も多いですが、

          『生きていればなんとかなるんじゃないか?』

          と思わせてくれるのも旅の魅力なんじゃないでしょうか?

          考え方を変えるのも旅♪

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