★DAY PACK’s STORIES(サブバッグ・ストーリー)
『ノートとペンさえあれば
どこでも漫画が描ける!』
そんなチャレンジから始まった今回のシリーズ。
第三弾です。
ちょっと描き込み量も増えてきました。
描いた場所は
イギリス、マンチェスターから
モロッコのマラケシュまで。
文字通り、このノートはサブバッグの中に入って
世界中を旅しています。
製作場所は基本的にカフェでした。
そこだけですね。
テーブルさえあればなんとかやっていけるかな?
ヨーロッパならどこでもカフェやマクドナルドがあるし、
モロッコは割とカフェが多かった印象です。
それでは今日もあなたのコーヒーになれることを願って♪
Vol.51 “MANCHESTER”
(「マンチェスター」)

▷スケッチですね。
マンチェスターに限らずイギリスの建物って
年季が入っていて、茶色くてデザインがかっこよかったです。
相変わらずフリーハンドで描いてます。
どこまで描き込めば、もっと漫画っぽくて味のある絵が描けるのか?
いつもそんなことを考えてます。我流ですね。
『マンチェスターには沢山のギャラリーがある。
それらに足を運ぶのが私の趣味だ。』
「もしかしてあなたって有名なアーティストさん?」
「いつかそうなるよ」
▷実際にギャラリーのお姉さんに言われました。
その時の僕の格好と言ったら、連日野宿していたもので
シャワーもろくすっぽ浴びてなかったし、バックパック背おってギャラリー言ってましたからね。ギャグですよ。
Vol. 53 “Automatic”
(「オートマチック」)

「ハアアッッッ!!!」
「悪いけどさ、お前はジェダイにはなれないよ」
▷日本では全く見かけませんが、イギリスの一部には
自動ドアが前後に開くものもありました。
なんだかフォースが使える気持になりますよ♪
え?スター・ウォーズですよ?知らないの?
Vol.54 “MUTO REI”
(「ムトウ・レイ」)

▷リヴァプールで日本人の留学生に会いました。
バンドマンでキーボードとボーカルやってるカッコいいヤツで、
音楽ビジネスを学んでるイケメンでした。
そんな彼に捧げたイラスト。
いいキャラしてる人は絵に描きたくなっちゃいます。
彼が言った一言は
「あと二年で音楽シーンが覆る」
でした。
レイくんの音楽が聴けるSound Cloudはコチラ。
Vol.55 “LONDON”
(「ロンドン」)

『そして僕はとうとうロンドンにやって来たのです。
そうです。あのロンドンです』
▷僕の中には「カルチャーを巡る」というテーマがありました。
観たかったBanksyも見れたし(大分消されてるんですけど)、
ミュージカルなんてめちゃくちゃ良かったです。
お金があったらまた行きたいところですね。
場所にもよるんだろうけど、あまり治安悪い感じはしませんでしたね。
楽しかったっす♪
Vol.56 “Do you want? Do you need?”
(「それ要る?それ必要?」)

『旅を通して私が気づいたこと、
自分にはそんなに物が必要ないんじゃないかってこと。
特に衣類に関して言うと』
『あなたが何か買う時になったら、
どうか考えなおしてみて欲しい。
“これが必要か”どうかを』

「…」
「いらないな!ってか新しい服買う金ないし!」
▷アウトドアメーカーのパタゴニアの影響を受けたのは
相棒がパタゴニアが好きだったから。
パタゴニアに「Worn Wear」という素敵なショートムービーがあります。
4ヶ月以上、ヨーロッパを旅して、さらには一度荷物をほとんど失って、
ホームレスに近い生活をしてみると、
案外必要な物って少ないし、長く使える物が大事だということが実感できました。
だから僕は人生に寄り添ってくれる「ライフ・ウェア」が欲しいのです。
Vol.57 “Park of Londn”
(「ロンドンの公園」)

「クソぅ..
公園に入れねぇ…」
▷基本的に野宿は公園でしていましたが、
ロンドンの公園は先端の尖った高い柵で覆われており
容易に中に入ることができませんでした。
そんな中で野宿できる場所を見つけた時の喜びようと
言ったらそれはもう…。
あ、はい。そうですか。野宿なんてみなさんしませんよね?
Vol.58 “influenced”
(「感化」)

『昨日観た映画が俺の頭の中で
何度も何度も繰り返しリピートした。
ある男が退屈な日常から抜け出して
旅に出るというストーリーだった』

「すいません、ボス…
ちょっとインフルエンザにかかっちゃって。ゴホッ。
仕事は何日か休みます」
▷iTunesで「LIFE!」という映画を400円でレンタルして観ました。
でも、それはここじゃなかったな。
フランスだったかな?
でも、映画のトレーラーは何度も観ていました。
旅に出たくなるような映画ってありますよね。
音楽もよかったです。オススメの映画です。
Vol.59 “AMS”
(「アムス」)

「そして今に至るまで
あなたは日本に10年以上も帰ってないのね!」
「君が小説家だってこと、忘れてたよ。
そして僕はクビになったのさ」

「っていうか私、自分が小説家なんて一度も言ってないけど!」
「あれ?そうだったっけ?間違えたよ」
「違うわよ。私はねー、あれ?思い出せない」
▷もともとは前作からの連作にしようと思っていたのですが
なんだか流れもちょうどよかったので、分けちゃいました。
ちなみに、これはオランダのアムステルダムで描いた話です。
オランダにはコーヒーショップというマリファナが
合法的に吸える場所があるのです。
ハイになって人が描きたかったのです。
Vol.60 “wind mill”
(「風車」)

『どこを旅してたって、慣れることはない』
「すげぇ…」
▷オランダの風車。かなりよかったです。
朝は曇っていたんですけど、ここに来た時にウソのように
パザーーーッと晴れたんですよね。
うん。やっぱりシチュエーションも大事ですね。
雨降ってたりしたら、半減しちゃうもん。
Vol.61 “telepathy”
(「テレパシー」)

『誤解しちゃダメよ。
わたしはあなたの音楽に心を動かされたわけじゃないから。
ママが私にお金をいれさせたのよ』
!!?
▷どこでバスキングしても
無表情で立ち尽くす子がいるんですよね。
お母さんは「ほら、アホがいるからお金入れてきなさい」
ってニコニコしているんですけど、子供は硬直してるんですよ。
おれってそんなに滑稽かい?
Vol. 62 “BASKERS in Bruxells”

▷ジャンプっぽい見開きです。
なんか漫画っぽい!漫画っぽい!
ベルギー時代の滞在はとても短かったのですが、
素敵な方々に出会うことができました。
美容師の奥さんと暮らすディジュリデゥ吹きのバスカー、ケヤキさん。
家族で一ヶ月ヨーロッパを旅するモロドメ夫妻。
旅で会う人たちってなんでこんなに漫画のキャラみたいなんでしょう?
いや、おれの脳内で漫画になってるだけか。
Vol.64 “Dogon Masks”
(「ドゴン族のマスク」)

▷旅する舞台はフランス!パリ!
ここには「ケ・レブランリ美術館」というアフリカ部族の
お面がなどが見れる美術館があります。しかも日曜日は入場無料!
なかでもドゴン族のお面はかなり迫力がありました。
イラストは全てがドゴン族のマスクじゃないけどね。
Vol.65 “she can’t”
(「シー・キャント」)

「えっと、モンサンミシェルまで行きたいのですが..」
「君、英語喋れる?」
▷チャットモンチーのえっちゃんっぽい女のコが描きたかった。
ただそれだけです。
や、『英語が喋れない』ってのも女のコの可愛さを上げる
需要なファクターかな、と考えてましたね。
うん。や、女のコみんなカワイイわ。それでいいかな?
Vol.66 “Be positive”
(「前向きに!」)

『私は有名な場所よりもローカルの方が好きだ。
そこでのリアルな生活を見つけることができるから。
でも雨は嫌いだ。
私は傘を持ってないから』

「よし!モロッコに逃げよう!
そこで雑貨買い漁ろう!
ほんでエジプトのダハブでスキューバのライセンス取ろう!
んでんで、エチオピアで美味しいコーヒー飲もう!」
▷僕はそこまで落ちることはありませんが、
(金銭問題くらいですね。引き下ろし限度額に達していた時とか)
先のことを考えるとワクワクします。ていうか、この子が言っているセリフ
まさに自分の旅でしたね。予定通り!
というか、気分が落ち込んだ時に意図的にテンションを上げる方法
みたいなのがあるといいですよね。
僕はーーー、糖分、かな?
Vol.67 “Wikid MASU is Long hair Mania”
(「魔女っ子MASUはロン毛男子好き」)

「フフフ…」

「やったわ!」「どうしたの魔女っ子MASU?」
「完成させたのよ!
これはマジカル・ヘナ!これを男が使うと
その男の髪の毛はとぉ〜〜〜っても長くなるの!」
(ねぇソナさん、おねが〜い!頭にヘナ描かせてぇ〜!)
(オ、オーケー!で、でも一回だけだからね!)

「いやあぁああああ〜〜〜!!!」
「こういう男が好みなの?」
「ま、マジかよ?そんなわけないじゃん…」
▷バラナシでお会いしたメヘディ・アーティストのMASUさんから
「私を題材にした魔女っ子が活躍する漫画を描け」
と依頼がリクエストが来ました。
僕は『邪悪な魔女の間違いでは??!!』と思ったのですが、
まぁ渋々描いてやりましたよ。
いつかインドをまるまる題材にした
漫画をいつか描いてみたいと思います。
っていうか一度描いたんすけどね。
(「S・A・Q」っていう三ページの短編です)
Vol.68 “the agony go hitchhiker”
(「ヒッチハイカーの苦悩」)

「ち、畜生!誰も止まってくれねぇ…。
ここで二時間以上も待ってるってのに!
誰もバルセロナに行かないのか??!!
ヒッチハイクも楽じゃねえな..」
▷これはフランスのトゥールーズから
バルセロナにヒッチハイクした時の経験を元にしてますね。
最後のハイウェイ前で二時間待ったかな?
でも、なんだかんだ最終的にはいい人に巡り会えるんですよね。
ヒッチハイクすると感謝することの方が多いです。
Vol.69 “Be careful!”
(「注意せよ!」)

「おぉ〜…
バルセロナって大きな街だと思ってたけど、
こんな細いローカルな通りもあるんだな」

「ここにはサグラダ・ファミリアみたいな素晴らしい場所もあるし、
メシはクソ美味ぇし、人々は人生を楽しんでいる。
ん〜〜〜〜…タバコが美味いね!」
『5分後に俺はiPhoneが盗まれていることに気がついた』
▷数年前に高城剛氏がアナザースカイという番組で
「バルセロナ市民は人生を楽しんでいる」と言っていました。
僕はそれを期待してバルセロナに行ってみたのですが、
やっぱり住んでみないことには分からなかったかな?
それにスリがすごい多いみたいです。
一緒の店にいた韓国人がバッグまるごと掏られてました。
Vol.70 “why”
(「なんで?」)

「おい!聞くんだ!」「なぁに?サンタさん?」
「これはお前とおれの二人だけの秘密だからな!
あとでママにおれがここに来たことは言うんじゃないぞ」
「わかったよ!でもサンタさん、しつもんしていいかな?」
「当たり前だろ?何でも訊いていいぜ?」
「どうして髭が白じゃなくて黒なの?」
「染めたんだ。カッコいいだろ?」
「トナカイはどこ?」
「アイツらはクソで脳みそ空っぽだ!クビにしちまったよ!」

「なんでクリスマス前に来たの?」
「25日はアフリカに行かなくちゃならねえんだ」
「なんでー」
「おいおい、お前は本当に訊きたがりだな!」
「なんであんたはママのパンツを持ってくんだい?」
▷クリスマス前に描いた話です。
なんとなく泥棒を描こうと思ったら、こんな話になったのですが、
オチが怖いというか、子供は怖いというか。
海外に下着泥棒っているんでしょうかね?
Vol.71 “People of Morocco”
(「モロッコの人々」)

『私は身構えていた。
誰かが『ヤツらはインド人みたいに騙してくるぞ!』
と教えてくれたからだ。
どこからでもかかってこい!騙そうたってそうは行かないぞ!』
「ヘイ!ジャパン!」「あ”?」

「コンチハー」「あ、どもっす!」
「ようこそ!」「ざ、ざっす!」
「マリファナぁ〜!」「いや、それはいらねえ!」
「じゃ〜ね〜!!!」「・・・」
▷実際こんなのばかりです。
いかに日本に入ってくる情報が偏ってるか。
そりゃ中には人を騙そうと企むヤつもいますよ?
でも、基本みんなフレンドリーだし、
僕はそんな人たちを好きになることの方がよっぽど大事だと思います。
Vol.72 “After Rain”
(「雨のあとで」)

『雨のあとでサハラ砂漠の砂はしっとりした。
ラクダ引きは歩きやすそうだ。
私はハーモニカを取り出して、風にかざした。
そうすると風の歌を聴くことができた』
▷風にハーモニカをかざしたことはありますか?
僕は高橋歩の本から、自分も実践してみたのですが
人には出すことのできない不思議な音がするんですよね。
雨上がりのサハラも最高でした。
静かで、風の音しかしなかった。
Vol.73 “Ber!Ber!Whisky!!”
(「ベル!ベル!ウィスキー!」)

「ベルベルウィスキーはお酒じゃないから忘れちゃダメよ!
これはとっても甘いミントティーなの!
だからアルコールだと思って飲んでも、怒っちゃだめよ」
「痛ぇ..なんでワシが殴られなアカンの?」
▷甘党の僕はベルベルウィスキー好きですけどね。
でもなんでウィスキーって言うんだろ?
なんか無駄にカッコいいな!
この絵では女のコのおしりが描きたかったんですけど、
ちょっとがに股になっちまったな。
それにウィスキーの英語のスペル間違えた。ご愛嬌っす。
Vol.74 “Don’t ask to me”
(「おれに訊くなよ」)

「ごめん、ちょっと高いわ」
「まてよ!安いだろぉぉおお??!!!」
「ありがと!じゃあな!」
「いくらだ!!?いくらなら買うんだぁあああああ!?」
▷モロッコのマーケットではけっこうこういうやり取りがありました。
価格が決まっているようで、直前で売り手が値段を変動させていいっていう
よく分からないシステムがあります。
で、買わないと、逆にあっちが価格を訊いてくるわけです。
や、訊かれてもさ。困るよね。
希望価格を伝えても、同じ質問されるからね(笑)
Vol.75 “CATCH”
(「キャッチ」)

『突然私はモロッコでモテるようになった』
「ジャパン!」
「!」「えっ…」

『ここの男たちはいつだって積極的だ。
そして毎回、私は燃えさかる恋を予感してしまう。
だけどなぜだろう?
私はよくわからない。
今独りでタジンナベを食べているのかを』
▷マラケシュの町でもお客を引き込む
「キャッチ」がいました。
ミントティータダだから!とか言われると、
そりゃ入っちゃいますよね?
しかもアイツら女のコには調子いいんだぜ?どこの国も変わらないか..。
お疲れさまでした。
そしてここまで読んでいただいたことにお礼申し上げます♪
飛んでくる蚊を返り討ちにしながらの編集でした。
こうして初期から見ると
だんだんとスタイルのようなものができたような気がします。
そりゃB3サイズの大きな原稿用紙の方が絵は描きやすいのですが、
手のひらサイズの手帳に描く漫画だからこその
漫画の良さみたいなのもある気がします。
平面であれば漫画はどこでも描けるのかもなぁ。
そう思う今日この頃です。
日々精進、練習練習っす!
いつものバナーは貼らないので、
ここまで読んでくださった方がいらっしゃったら
コメントをいただけると嬉しいです♪
やっぱレスポンスがあるのが
漫画家の一番の楽しみですから。
それではまた次回♪
はじめまして!!
チェコ編からブログを読ませてもらってます!
自分は『世界一周の旅にでる!』これをモチベーションに仕事してます!
今はシミさんのブログを読むのが日課になってて、ブログの内容や漫画の世界観に引き込まれてます♪
そして勝手にですが、目標?やりたいことがあって、それが、旅する雑貨屋”DRIFT “に遊びに行って、そこでシミさんに似顔絵を描いてもらう!!ってことです♪
旅に出るときその似顔絵をブログのアイコンにして旅に出たいです♪カエルダッシュみたいに(笑
よろしくお願いします!!!!
レスポンスしますから!(笑
いつもはバナーをポッチ!ですが、今回はバナーがなかったんでレスポンスしてみました!(笑
今後もブログ楽しみにしてます♪
是非、オープンした際にはご来店くださいまし。
お待ちしています。
>TAKASHIさん
TAKASHIさん、アツいですね〜〜!!!
僕アツイ人、超大好きです♪
そしてチェコ編からだなんて、
僕が一番悲惨だった時(そして存在そのものがギャグだった時)
じゃないですか!!
なんとお礼を申し上げてよいのやら…。
今お仕事をされているそうですが、
『世界一周の旅に出る!』と心に決めた時から
TAKASHIさんの旅は始まっていますよ。
僕もよく働かせていただいた串焼き屋さんのことを思い出してます。
あの時があったから今こうして旅ができているのだと。
それに、Driftに遊びに来てくれるというのも嬉しい限りです♪
相棒もさぞ喜んでいると思います。
僕でよければいつでも絵を描きますよ。
持っている道具の関係でA4版のコピー用紙に白黒になっちゃいますけど、
それをスキャンしてデータをTAKASHIさんに送る感じですね。
アイコンくらいなら描くのに30分もかからないと思うので
(カエルダッシュくらいのでいいのであれば)
初回限定無料サービスです(笑)。
レスポンスありがとうございます。
パソコンの画面を見ながらニヤケちゃいました。
シミ君の書く人物は独特の雰囲気が有り好きです、日本人の漫画家が書く顔はどれも同じで詰まりません。
作品に独自性が無ければ、読者の目を惹きつける事は難しいでしょうね。
>JOSANさん
コメントありがとうございます♪
僕も日本の漫画から影響を受けてはいますが、
多くはありません。
むしろ漫画以外のことを漫画に取込もうと思ってます。
映画とか小説とか、もちろん旅の中からも。
オリジナリティがあると言っていただけると
自信が持てます!
もっと、もっと、もっと
クオリティを上げていきたいと思います。
満足はしません。
ありがとうございました!