世界一周595日目(2/14)
沈没
しに来たのだ。ウガンダには。
正直に言ってしまうと、
残りの資金が65万円しか残っていない。
僕の世界一周がこのまま南米まで行き、
アメリカにさらっと旅して、
そのまま日本に帰国するのであれば、丁度いいくらいだろう。
だが、僕はカナダ・アメリカの旅に時間をかけたかった。
可能であれば一ヶ月以上はこの二国を旅してみたい。
さらには南米も
(雑貨の可愛いペルーとボリビアは絶対にはずせない)
旅してみようと考えているのだから、
僕がどれほどアホな計画を立てているかは
分かってもらえたと思う。
4月1日のトロント行きのチケットを取ってから、
僕はなぜアフリカを旅するのかを考えるようになった。
このまますぐにアメリカ大陸へと渡ってしまってはいけないのか、
自分でその選択肢を取らない理由を考えてみた。
まず考えたのは
なぜアフリカに来たかったのかという動機だった。
最初はこれでアフリカを旅しなければ、
二度とアフリカなんて見る機会なんてないよなぁ
という消極的な理由からだった。
訪れてみたかった国はエチオピアと、
「ハート・オブ・アフリカ」
とみんなが絶賛するマラウィの二カ国。
それ以外は、まぁ行けたら行ってみようくらいのノリだ。
それでも、エチオピアを旅してみて、
自分の中のアフリカのイメージが変わった。
やっぱり自分で行ってみないことには何も分からずじまいだ。
やっぱり南アフリカまで行ってみよう。
だが、せっかくいい感じでアフリカを旅する
モチベーションみたいなのが出て来たところで
今の資金問題が浮上したわけだ。
あぁ、嫌だ。嫌だ。
金さえあれば好きなだけ旅できるのになっていつも思っているけど、
そういう制約の下で移動するのが旅なんだろう。
それを踏まえてた上で次に浮かんで来たのは、
「どのような旅をするか?」
ということだった。
ノルウェー人のジョルキンさんのリラックスっぷり。
ツアーなどお金のかかるアクティヴィティは極力避け、
ゆっくりとその土地を散歩するように旅するのはどうだろうか?
それが僕の思いついたアフリカ旅のスタイルだった。
言ってしまえば
「いかにお金をかけずにアフリカを旅するか?」
ということだ。
ケチくさい貧乏旅。
それでも何かしらの発見はあるさ。前向きに行こうぜ?
もちろんアフリカを旅するにはお金がかかる。
ビザ代はもちろんのこと、アフリカ大陸はかなり大きい。
長距離を移動するのであれば20ドル~30ドルはする。
宿代だって地味に800円くらいするのだ。
安いのは食費くらいかもしれない。
カナダ入りするのに最低50万円残しておこうと考えた。
そう予算を設定した上で、
一日何円でやりくりしていかなければならないのかを計算してると、
一日あたり2800円で暮らしていけば可能な額だった。
そうとなれば、
あとはどうやってお金を浮かすのかが鍵になってくる。
あちこちを動き回るのではなく、物価の低い国には長く滞在し、
物価の高い南アフリカなどはさささーっと抜けてしまう。
それが僕のアフリカ縦断旅の作戦だ。
ウガンダ
はまさに沈没にうってつけの国だった。
僕の常食です。
宿代はテント泊で約580円。
1~200円でしっかりとしたメシにありつける。
しかもWi-Fiは快速!
ブログもアップできずに貯まっているので、
ここが沈没にうってつけだった。
今日は徹夜だった。
というか昨日、夕食から帰ってくきて、
そのまま昼寝(というか夕寝)してしまった。
目が覚めたのは24時。
そのままずっとテーブルで作業していた。
夕方以降、ウガンダでは蚊が出没する。
『痒ぃ~~~…』と腕を掻きながら、パソコンに向かった。
ここに来てからやっとこさYouTubeが見れるようになった。
最近の僕のテンションを上げてくれるのは
the HIATUSの「Deerhound」のライブ映像だ。
http://youtu.be/ckHOwHe5xeM
これを見てから
出だしの「Frost in the morning. Dog barking」の箇所を
いつも繰り返して口ずさんでいる。
この曲のPVも世界観が素敵だ。
どこかゲームかおとぎ話の世界に出てくる
モンスターのような格好をした子供たちが
砂漠を駆けていくMVなんだけど、
これはー、
「出発」とか「新しい世界に踏み出して行く」
ことについて唄った曲なのかなぁ?
と僕は考える。
日本にいる時はそこまで刺さってこなかったが、
旅に出てからこうして曲を聴いてみると、
この曲の良さが理解できるようになってきた。
そんな気がするのだ。
僕が歳をとったってのもあるんだろうな。
「Uncrowned life,A westbound sign(無冠の人生、西行きの標識)」
の部分に歌詞のセンスを感じる。
この二つのワードにいくつかのストーリーを僕は連想する。
英語の歌詞と日本語の訳詩が出てくのだが、
歌詞の奥深さにいつも
『これはどういうことを言っているのだろうか?』
と考えてしまう。
細美さんが楽しそうに唄っているのを見ると、
僕はなんだか頑張らなくてはならないような気になるのだ。
ずっと起きていると
作業効率がどんどんどんどん落ちてくるのは当然のこと。
近くの売店にバナナやバナナチップス(僕はこれが大好きだ)、
クッキーなどの軽食を買いに出かけ、
血糖値を上げて脳みそに鞭打つ。
最近では宿の高めの2500シリング(104yen)の
インスタント・コーヒーにも手を出すようになってしまった。
コーヒーがなくては僕はダメなのだ。
昼過ぎまでノートに漫画を描いていたが、
13時になるともう限界だった。
考えてみれば12時間以上ぶっ通しで起きていた。
あれ、これ普通か?
この日はバレンタイン・パーティが宿で行われていた。
20時まではずっと音楽が流れるだけの
退屈な時間だったのだが、
それ以降はどんどん地元の若者が集まり、
いつの間にか外は宿泊客以外の人間で溢れかえっていた。
宿のスタッフさんたちは忙しそうに
オーダーを取ったりして行ったり来たりしていた。
ガクくんは大学でダンスサークルに入っているため、
ダンスの催し物に期待していたのだが、
パーティのプログラムはいつまでたっても、
歌とMCのトークだった。
僕たちはダンスを見ることを諦めて解散することにした。
今日はそんな感じ。
アフリカ旅の動機と
テンションを上げてくれるMVの話。
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