「ナイアガラにかすかな虹がかかる」

世界一周652日目(4/12)

 

 

明日は

早起きするから、パッキングを済ませておいた方がいい
とヴィシャルが言った。

だから僕はめんどくさがりながらすぐに出発できるように
パッキングをある程度終らせておいた。

 

 

アラームが6時半に鳴る。

うぅ…、
昨日1時過ぎまで地味に起きてたんだよ。
眠ぅぅぅ…。きっとヴィシャルが起こしてくれるだろう。

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ここはカナダ、ウォータールー

モロッコで会ったブータン人、ヴィシャルの暮らす町。
彼のシェアハウスのソファの上で僕は

二回目の睡眠に突入!

 

 

 

 

 

 

結局どちらも起きてこなかった。

9時前に目覚め、お湯を沸かしてインスタントコーヒーをいただき、
ヴィシャルが起きて来ないので彼を起こしに行った。

 

 

「うぅ…、ごめん、昨日遅くまで勉強してたんだよね」

と言うヴィシャル。

大学は今年で最後。ファイナンスの勉強をしており、
10年以内に東南アジアの国々で土地を持つことが彼の目標らしい。

「これが僕の勉強スタイルさ!」と言って
ベッドの上で寝そべってFacebookを閲覧している姿を晒していたが、
やはりそこはちゃんと勉強していたらしい。
えらいじゃん。
起きれてないけどさ。

ビシャル

 

 

 

 

 

今日の目的地はナイアガラの滝だ

昨日ヴィシャルが調べたところによると、
今いるウォータールーからミシサガ経由で
ナイアガラの滝がある場所まで行けるとのことだった。

が、今日は日曜日ということで、そのバスはなかった。

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ウォータールーという町はかなり交通の便が悪い場所にある。

ナイアガラまで直通のハイウェイが続いて言いないため、
ヒッチハイクもしにくい。

公共の乗り物に乗ってナイアガラを目指すのであれば
一度トロントまで戻らなけれならなかった。

トロントまでの料金は16.60カナダドル。
約1,700円。地味に高いんだなぁ…。

ヴィシャルがバス停までついてきてくれたこともあり、
僕はチケットを買った。

「それじゃ、カンボジアの旅楽しんで!」
そう言ってヴィシャルとは別れた。

 

 

 

 

カナダには「GO BUS/TRAIN」という
シンプルなバス(鉄道)会社がある。

値段は他のものに比べて安いとのことだが、
僕にはそのお得感というものがよく分からなかった。

ここからトロントまでは2時間の距離。
日本でもそのくらい交通費がかかるものだったか?
と僕は首を傾げる。もっと安くなかったか?

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そうして、一度ミシサガで乗り換えて
僕は再びトロントの街に戻って来たのだ。

なんだかハブ的な街だと思おう。
もうどこで寝ればいいのか場所も抑えてあるので、
ここでキャンプすることになんら不安はない。

 

 

 

トロントに戻って来てしまうと
僕はナイアガラの滝まで行くのが、

はっきし言ってかなりめんどくさかった。

もうこのまま、どこかでバスキングして、
ちょこっとお金を稼いで、グダグダしてようかなとさえ思った。

 

 

Union Station Bus Terminalにて、
ふと顔を上げると電子板に「Hamilton」の文字。

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あ〜〜〜、このバスじゃなかったね。

 

 

ハミルトンはナイアガラの直前の町。
そこに滞在して翌日ヒッチハイクでナイアガラを
目指すのもありかもしれないなぁ。

バスはちょうどターミナルに来たようだ。僕は一応値段だけ訊いてみた。

トロントからハミルトンまでの価格は10.5ドル。千円ちょっと。

僕はそのままバスに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

旅の基本はやはり「移動」だと思う。

違う場所に移動していくからこそ、発見や出会いがあるというもの。
なんだ意外と安いじゃん。

バスの運転手は笑顔が自然と顔に出る、優しそうな人だったので、
僕の心も少しだけ穏やかになった。

 

 

 

そのまま一時間かけてハミルトンの町まで。

今日は日曜日で晴天。

海沿いのレジャー施設に家族づれの人々が楽しそうにしているのが
バスの窓から見えてた。

 

 

ハミルトンのバスターミナルに到着した僕は
インフォメーションでナイアガラまでの行き方を訊いた。

ナイアガラ行きのバスが出る場所はここではなく、
8kmほど離れた場所にあるらしい。

僕は2.25ドルでローカルバスに乗り、
ナイアガラ行きのバスが出る場所へと向かった。

 

 

 

このバスの運転手もかなりいい人だった。

車椅子に乗った人がやってくると、
自ら運転席を離れ車椅子専用スペースへと誘導した。

どこにもめんどくさがっている様子はなく、
乗客との会話を楽しんでいるようにも思えた。

僕以外の乗客も協力的ですぐに席を空けた。

なんだかこの町に住む人々の間には
他人以上の繋がりがあるのではないかと僕は思った。
こういうのを見ると自分も優しい気持になれるのだ。

 

 

 

バスを降りるとちょうどナイアガラ・フォール行きのバスが
道路の向こう側に止まっていた。運が良い♪

ナイアガラ行きのバスに滑り込むようにして僕はバスに乗り込んだ。
料金は11.25ドル。

安いっちゃあ、安い?んだろうけど、
考えてみたら41ドルもかかっていた。

あぁ、やっぱり観光ってのは高くつくんだろうなぁ。

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日は

いい感じに暮れていた。

 

 

僕は淡い水色の空を見ながら旅情に浸っていた。

ナイアガラの滝だなんてテレビなんかで見てきた覚えがある。
それがどんなものかは忘れてしまったけれど。

名前を聞けば、「ああ、それね。知ってる」といった具合に、
固有名詞だけは頭の中に残っていた。

それがどうだろう?

今は日本を離れ、これからそこに向かおうとしているのだ。

 

 

 

 

17時過ぎのバスということもあり、
終点まで行く乗客はせいぜい5人くらいしかいなかった。

僕は運転手に
「ナイアガラの滝はどっちの方角ですか?」と訊ねたのだが、
運転手は「おれはここに乗客を連れてくるだけなんだ。分からない」
と申し訳なさそうに言った。

その土地で暮らしていても、
自分の生活とは直接のかかわり合いにならないものに対しては、
あまり知らないのはどこの国でも同じことなのかもしれない。

僕も神奈川県、川崎市に長いこと住んでいるけど、
何も知らないようなものだ。

その土地の歴史や食べ物、観光地なんかも。

 

 

 

 

 

マップアプリと停留所にあった地図から
それらしい場所を割だだして、僕は歩き出した。

日曜日のナイアガラの町はゴーストタウンのように静まり返っており、
電柱の上に設置されたスピーカーからは
誰も聴くことのないBGMが流れていた。
それがこの町をより一層寂しいものにさせた。

そんな町を抜け、ナイアガラの滝へと通じる川沿いを歩いた。

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ナイアガラ川はアメリカとカナダを隔てる国境の役割も果たしている。

ということは川の向こうにあるのはアメリカということになる。

もうアメリカは目と鼻の先なのだ。

いつかは行きたいと思っていたアメリカ。
それがこうして目には見えない境界線の向こう側にあるのだ。

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ナイアガラ川には流氷のようなものが浮いていた。
川の流れはかなりゆるやかで、上流からその流氷がゆっくりと流れて行く。

僕はその流れに逆らうようにして川沿いの道を歩いた。

車が辺りにいなくなると、先の方から

「ゴォォォォーーー…」

と水の流れる音が聞こえる。

ナイアガラの滝には大きな雪の塊が解けずにまだ残っていた。

滝に近づけば近づくほど気温が下がり、ひんやりとした空気を僕は感じた。

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僕は滝沿いをゆっくりと歩いて行った。

最初は目の錯覚かと思ったのだが、滝の下の方の色が変わっている。

 

 

 

虹だ。

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そこには かすかに2色くらいの
小さな虹がかかっていた。

ウォータールーを出発する前にヴィシャルが
「今日は良い天気だからナイアガラ・フォールを見るにはいい日だ」
と言っていたのはこういうことだったのかと思い出した。

 

 

足首は歩き過ぎて痛くなったので僕はゆっくりと滝を見てまわった。

小さな男の子が見晴し台の上からシャボン玉を飛ばしているのが見えた。
夕日が反射してとても綺麗だ。

写真を撮ろうとして足を止めるが、
僕がもたもたしている間にシャボン玉は消えた。

そういうものなのだろう。

 

 

 

『あぁ、とうとう
ここまで来ちゃったんだな』

 

 

 

ロシアから始まり、西へ西へ。

ついこの間まではアフリカを旅していて、
今はカナダのナイアガラの滝の目の前にいる。

僕の旅もそろそろ終盤だ。

 

 

 

 

 

ナイアガラの滝のすぐ近くには
アメリカ的なテーマパークのように賑わった場所があった。

町自体はかなり小さいのに、
そこだけ無理矢理に賑やかな雰囲気を演出しているように僕には思えた。

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辺りをウロついた後、僕はキングバーガーに入り、
そこで絵や日記を書いた。

Wi-Fiがなかったので、描くだけだった。

 

 

夜遅くに中学生くらいの娘を二人連れたお母さんが入って来て、唐突に
「あなたにご飯を買って上げましょうか?」と申し出てくれた。

僕はなんと返事をしていいのか分からずに、
「ありがとうございます(お願いします)」と言ったのだが、
それは伝わらなかった。

「ほら、私はバックパッカーに理解があるのよ。
娘も旅が好きだから」

と言うと、娘たちは「そんなわけない!」と言うように、
カッと目を見開いて母親に抗議した。

 

 

 

 

23時前にキングバーガーが閉まると、
僕はサブウェイでスープとクッキーを買った。

お店のお兄さんは僕が注文した最後の一枚が
ボロボロだからと言う理由でサービスしてくれた。
こういうのも嬉しいよね♪

 

 

今日の寝床はハイウェイへと続く道路の脇にある芝生。

観光地から離れてしまえば、そこは静かだ。

 

 

寒さも落ち着いて来た。

明日はヒッチハイクでトロントまで戻るとしよう。

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最近、その日に起こったことをただ書き留めるばかりで、なかなか面白く書けないです。
あれ、文章ってどう面白く書くんだっけ?
てか、もともとおれの日記ってグダグダしてたな。

一日を詳細に面白おかしく書くのって難しいなぁと思う今日この頃です。
まぁ、そんな毎日がコメディみたいじゃないか。そりゃそうだ。

 
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2 件のコメント

  • 世界ー周のブログの文章は殆どのブロガーが、物書きのプロでは無いので、面白く書くのでは無く、いかにその国で自分の感じた思いや、情景をいかに正確に伝えるかが、大事だと思います。
    そのブログの文章を面白いと思うかは、読み手のセンスです。

    • >JOSANさん

      僕は比較的長く文章を書くブロガーなのですが、
      気分が乗ってスラスラと書ける日もあれば
      全く文章が書けない日もあります。

      それは場所だったり、時間帯だったり
      いろんな環境要因に作用されるのですが、

      やはりノリノリで自分でも『面白い』と思ったものを書きたい
      と思っています。漫画家は話を作ることも仕事のうちですから。
      (と言ってもこれは忘備録の役割の方が大きいです)

      JOSANさんからコメントを頂いたあとに
      『あれ?おれ何か他の人を批判したような文章書いたっけか?』
      とコメントを読み間違えて、
      自分のブログを再読したのですが、

      地味に面白かったです。
      自己満足の世界にいつもおつき合いいただき
      本当にありがとうございます。

      やはりレスポンスがあると嬉しい物ですね♪

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!