「ハッピーバースデー・トゥー・ミー」

1月22日/オーストラリア、シドニー⇨ゴールドコースト

 

 

 

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27歳になった。

 

 

特にこの日が特別で、どんな風に迎えたいだとか、何か負い目のようなものを感じるとか、そういうのはない。

もともと漫画家を志す時点で、21歳がスタート地点というのはかなり遅いということはわかっていたし、物事を成した年齢が若ければ若いほどいいというのであれば、僕はこんな生き方なんてしていないだろう。

 

自分に自信が持てなくなる時は、自分がリスペクトするアーティストたちを思い出す。

村上春樹は浪人、留年、バーのオーナーだった時代が8年。それから作家なった。細美武士さんは、まぁ、話に聞くとことによると、色々波乱万丈な人生を送り、それからバンド活動をやり始めた。パッとは思い浮かばないけど、遠回りをした分、良いものを創っているアーティストは他にも沢山いる。

決して自分が彼らのように何かに秀でているとは思わない。まだまだ至らないところだらけでうんざりする時もある。

 

だけど、彼らは何かを創る上では、6〜7年の遅れなぞ関係ないのだとおうことを僕に教えてくれているような気がする。

世界一周も僕の夢のひとつでそれを今叶えているんだから、僕は今の人生に遠回りはあったとは思うけれど、無駄なことはこれっぽっちもなかったと思う。

大学時代にあれだけ悶々と悩んで同じ場所をグルグルと歩き回ったからこそ、今はどちらの方角へ進んでいけばいいのかはっきりと見えている。あとはやるだけさ。そう。結局はそれなのだ。

というか、大学の時に悶々としてなかったら、相棒のままに誘われて「ごみゼロナビゲーション(現iPledge)」でスタッフなんてやらなかったろうし、アイツと一緒にインドに旅に行くこともなかっただろう。

それで日本を離れた今もつるんでるんだから、君は本当に変なヤツを仲間に入れたものだよ。『やっぱシミに声かけてよかったよ!』そうね、思わせてやるから楽しみに待っててくれ。

あれ?まおくん、おれの人生変えちゃった⁉︎

 

 

27歳も楽しんで生きていこうと思う。4月までには日本に帰るつもりだから、相棒や仲間たちとワクワクすることを行動に移していきたい。

 

 

 

 

 

 

 

郊外の駅のすぐ近くにあるガソリンスタンドの脇で僕は目覚めた。

特に何かを言われることはなかったけど、近くを大型トラックが頻繁の走ったもんだから、地面の振動で否が応でも早起きすることになった。

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ガソリンスタンドのトイレに入ると、ちょうどシンクの深さが頭を洗うのにちょうどいい深さがだった。僕は少し迷って頭を洗うことに決めた。ガソリンスタンドにはトイレは一つしかなかったので次の利用者を待たせえているんじゃないかとヒヤヒヤした。まぁ、朝だったから誰もいなかったけどね。

 

僕はコーヒーを買うと、それをすすりながらヒッチハイクポイントに荷物を下ろした。そこは既にハイウェイが始まっているような場所だったが、ちょうどバス停があり、車が停車できるようなスペースはあった。

オーストラリアが夏で、朝ともなれば、そこまで湿度も高くない。髪はすぐに乾いた。僕はヒッチハイクに使う段ボールを持っていなかったので、テープを使ってギターケースに「NORTH」と文字を書いた。金丸さんやイクゾーくんも同じことやってたな。

 

 

平日のヒッチハイクはなんだか微妙な気分になる。

ここを通る車は仕事に向かう車がほとんどだろう。それを道路の脇でバカみたいにニコニコしたヤツがギターケースを抱えて親指を立てているんだから。微妙な気分になるんだよ。

 

 

最初の一台目を捕まえるのに40分かかった。

車がバスの停留所に入ってきて、運転席の窓が開いた。後部座席には二匹の犬が見えた。運転手の第一声は「犬は好きか?」だった。

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運転手のブランドンはこれから後ろの二頭の犬を実家に預けに行く途中だった。今日はニューキャッスルという町でカントリーミュージックの野外フェスがあるらしく、彼はそこに行くらしい。あー、フェスか。

トークはこういうのをとっかかりにして進める。僕が大学時代にNGOでスタッフをやって、日本各地の音楽フェスに行ったのだとということなんかを話すわけだ。まぁ、毎回トークが弾むわけじゃないけどね。ブランドンはいいヤツだったからね。

ブランドンは20kmほど車を走らせたところで僕を下ろしてくれた。

 

 

「ここなら車が止まってくれるはずさ!」

とは言うものの、そこはハイウェイから町でへ入るT字路みたいな場所だった。町から来る車を狙えることもあるのだが、 車の量はかなり少ない。結局僕はハイウェイを走る車をメインに親指を立てることとなった。

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二台目の車はヒッチハイク開始からわずか15分で止まってくれた。

まるでドライバーたちが僕の誕生日をささやかに祝ってくれているような気分にもなる。僕は運命論者で都合よくスピリチュアルな考え方をする人間なので、今日は誕生日だから物事がうまくいくはずだ!と勝手に思い込んでいた。

 

 

ドライバーのドナルドさんはイギリス出身で、かれこれオーストラリアには10年以上住んでいる方だった。

前回のヒッチハイクでもイギリス人のご夫婦に会ったけど、もしかしたらオーストラリアは彼らにとって人気の移住先なのかもしれない。イギリスと比べたらオーストラリアの天候はまるっきし違うからね。1日に一度は必ず雨が降ると呼ばれているイギリスからしてみたら、オーストラリアは年がら年中バカンスができるような国なのかも。

 

ドナルドはごきんげなおじさんだった。

時々ジョークを挟み、自分でクックと笑っているようなチャーミンな人だったので、話も弾んだ。今日が自分の誕生日なのだと会話におりまぜると、ドナルドはおめでとうと言ってくれた。いやさ、自分でアピールしないと誰も祝ってくれないでしょ!とくに海外にいるときはさ!

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それで僕はまたハイウェイの真ん中で車を下された。

オーストラリアのハイウェイの路肩は広い。時々自転車も走っている(かと思えば自転車進入禁止のハイウェイもある)。もちろん車は速度にのっているので一見止まってはくれなさそうに思えるのだが、それでもヒッチハイクが成功するのがオーストラリアなのだろう。あ、そか。今日は僕の誕生日だったね。

 

 

ゲットした車はなんとブリスベン行きの車だった。

ドライバーのブランドンさんはなかなかに聞き取りにくい英語を話したけど、なぜだか会話はそれなりに弾んでいた。

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自己紹介の段階で「世界一周中、64カ国を旅してきた」「アマチュアの漫画家」ということを毎回言うのだけれど、ヒッチハイクにおいてはいいフックになる。ブランドンもアメコミのパニッシャーというキャラクターが好きで、そのマークが描かれたベルトをしていた。けっこう渋いおっちゃんだったけどね。男って程度の差こそあれ、みんな童心みたいなのを、持っているよな。僕は55%くらい童心のままだけどさ。あれ?これってピーターパンうんちゃらなのかな?

もちろんブランドンは僕よりも歳が上だったので、その分大人だった。富士通の会社でいい職に就いており、部下が200人くらいいると言っていた。そういえば運転している車も海外のメーカーのものだった。ガールフレンドはランジェリーのモデルらしく「あんなニップスのデカい女は見たことがないな!」と僕に自慢をしていた。今はブリスベンにある大きな家で(ベッドルームが3つあるらしいー)その彼女と暮らしているのだとか。

また、女性経験も豊富で国籍ごとの喘ぎ方を僕に教えてくれた。

 

 

「オーストラリアとか、アメリカは「ハッハッ…」って息遣いをするけど、中国人はさ、イク時に「アイヤー」っていうんだよ!あれにはまいったね!」

「笑( ̄▽ ̄)」

 

あさってには乱行パーティがあるらしい。そうらしい。

 

 

 

ブランドンはけっこう背の高い大柄な男で、定期的にジムにも通っているらしい。どうりで腕がめちゃくちゃ太いわけだ。食事も菜食中心で意識的に肉を食べ、砂糖は摂取しないという徹底っぷりだった。砂糖断ちができているだなんて羨ましいな。僕なんて糖分とらなかったらやってられないからね。そんなムキムキの彼だったが、タバコはガンガン吸ってたし、酒もたしなんでいた。まぁ、何を口にするかはひとそれぞれだしね。

100kmを通過するごとにブランドンは「ウォオホーーー!」と雄たけびを上げた。なんだかそれがおかしくって、僕もつられて「 ウェーーーイ!」と声を出した。

 

 

 

 

僕はブリスベンの手前にあるゴールドコーストに行きたかったので、ブリスベンまでが行かずに途中で降ろしてもらった。

ハイウェイ傍から海辺まで行くのには随分と時間がかかった。二時間ぐらい歩いて結局はバスに乗った。

 

「海辺まで行きたいんですけど」という僕の言葉に対してバスの運転手は思いっきり顔をしかめた。

運転中、他の乗客と会話をしていた。僕について何か言っているらしかったんだけど、「ridiculous/リディキュラス」という単語が聞こえた。えっと、「バカバカしい、馬鹿げた」とかそういう意味だよね?

ちょっとムッとはしたが、

そうだよなぁ…。バスの運転手って大変だよね。毎日毎日、決められたルートをグルグルグルグルと回り続けるんだもの。忍耐力の要る仕事だろう。

そうだ。そうだ。いきなりホームレスみたいなヤツがやってきて、目的地も曖昧でバスに乗り込んできたら、そりゃ文句のひとつもいいたくなるだろう。

 

 

 

ブロードビーチ・サウス・ステーションでバスを降りた。どうやらそこが終点らしい。

近くにあったショッピングモールでWi-Fiにありついた。どうやらすぐ近くに海があるらしい。

 

 

海沿いの公園はなかなかに寝心地のいい場所だった。夜中にスプリンクラーが起動することもなかった。

誕生日プレゼントはヒッチハイクと最高の寝場所ってとこかな?

 
ハッピーバースデー・トゥー・ミー。

 

 

8 件のコメント

  • はっぴいばーすでいしみくん!!!!
    日本帰ったらまた会えたらうれしすです

    あたしも予定では4月までには、、
    サンクリまだまだたくさんの出会いがあって、飛行機とれそうにないです。Σ(・□・;)

    • >あさみちゃん

      そうだね。日本で是非活動報告聞かせてよ!
      こっちは日本帰ったら仲間たちと雑貨屋さんごっこするから、
      マクラメとか売りっこしたら面白いかもね。

      カサカサ、本当に面白いよね。わかるなぁ。ながい
      この前ディジュリィドゥでYouTube見てたら
      有名なディジュ吹きの人とタケシさんがセッションしてる動画見つけてたよ。
      http://youtu.be/5LhGbs0Hf1g

      それではナイスなカサカサライフを!

  • シミさん
    お誕生日おめでとうございます
    今年に入ってから トラベルギターを調べてたら たどり着きました
    今は550日ぐらいのところを読ませて頂いてます
    自営業なので 暇な時は シミさんのブログから離れられません

    実は僕も同じ誕生日でして 何時かコメントをと思ってましたが 中々苦手でして(-_-;)
    このチャンスに頑張ってコメントを残すことにしました(メルアドを入れるのも躊躇してました)
    もうすぐフィニッシュのようですが 最後まで頑張って元気で帰ってきてください
    帰るまでに追いつきそうです ず~っと応援してますからね

    お家に帰るまでが遠足です(違うかっ!)

    • >tadaakiさん

      コメントありがとうございます。
      ここにもいたんですね!シャイな読者の方が!
      そして誕生日が一緒だなんてなんたる偶然!おめでとうございます!
      ほんでもって自営業ということは、いわば僕の先輩ですね!

      はい。ちゃんと日本に帰るまでが世界一周ですよね。
      日本ですぐに活動できるように、ワクワクすることを考えていきたいと思います。
      応援ありがとうございます。いつもよりポジティブになれました♪

  • しみくん、誕生日おめでとうございます!
    メルボルンでの壁画凄かった〜!

    いつかしみくんの路上パフォーマンスに遭遇出来るといいな^_^

    最後まで良い旅を〜!

    • >Youさん

      ありがとございます!
      お祝いコメントいただけるなんて自己アピールした甲斐があったなぁ♪

      壁画も路上パフォーマンスもそうですが、
      既存の漫画家の枠にとらわれない漫画家を目指していきたいと思います!

  • シミさん
    相変わらず楽しいブログをありがとう。
    それにしてもヒッチハイクさせてくれる人、みんないい~表情してますね!
    世の中捨てたものじゃない!?なんて思い直しちゃいますヨ。
    ~お誕生日おめでとうございました/

    • >ウタさん

      こちらこそ、いつもお付き合いくださいありがとうございます。
      旅も4月までにはフィニッシュです!

      ヒッチハイクは運によるところが多いけれど、
      やっぱり乗せてくれる方々に共通するところがあるんでしょうね。
      あまりフレンドリーじゃない人はそのまま素通りです笑。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!