世界一周116日目(10/22)
サドルの壊れた
ーというか、
サイズの違うサドルを
古布で無理矢理フィットさせている
GIGANTの自転車を
僕は漕ぎ出した。
このオフロード使用のぶっといタイヤと
前後にギアのついたハイスペックな自転車は
以前宿泊客が置いていったらしい。
きっとサドルを盗まれたかなんかで
ここに置いて行ったのだろう。
ルアンパバーンでのバイクのレンタルが
高かったため、
この宿の自転車を借りたわけだけど、
スタッフさんは僕の行き先を聞いて
「遠すぎる!
この自転車で行くなんて無謀だ!」
と言っていた。
目指すは
30キロメートル先の
KUNGSI WATERFALL
(クワンシー・ウォーターフォール)
出だしは
好調だった。
道も複雑じゃないし、
平たんな舗装された道路を
快調に飛ばしていた僕は
『なんだ。
思ったより簡単に着けそうだな』
と滝までの道のりを
あなどっていた。
舗装されたルアンパバーンの道を抜け、
「KUNGSI WATERFALL 26km」
の標識が出てきてからは
道はアップダウンの連続に入る。
首から下げた一眼が
かなりうざったい。
サイズの合っていないサドルは
古布をかませて
固定されているからといっても
完全に固定されているわけではなく、
右へ左へクルクル回転する。
それにサドルの高さが調整できないので
サドルは一番低いポジションにあった。
座ってペダルを漕ぐ際には
かなり窮屈な姿勢になる。
最初はいちいち停まって
写真を撮っていたのだが、
段々その余裕もなくなってくる。
汗でTシャツがぐっしょりになり、
背負ったサブバッグが湿ってきた。
後ろから何台も
ツーリストを乗せたトゥクトゥクが
僕を抜き去って行く。
乗客たちは
僕が自転車を漕いでいる姿を見て
愛想良く手を振る者もいれば、
苦笑いを浮かべる者もいた。
標識から7キロの場所にある
急な坂道では自転車に乗ったまま
乗り切って行くのは不可能だった。
僕は自転車を降り、
トボトボと坂道を登る。
坂道を抜けると
今度は登った分だけ
急な下り坂があった。
『はぁ〜…
これで漕がなくて済む』
という安堵の気持ちよりも
『帰りにまたここを
登っていかなきゃ
行けないのか…』
という気持ちの方が大きかった。
オイオイ…
なに、最初から
気の滅入るようなこと
考えてるんだ。僕は。
浪人時代に
iPodに入れていた
SHAKA LABBITTSの
「BURNING CYLINMDER」
これは2枚組の
ライブアルバムなんだけど、
その中でボーカルのUKIが
鼻の詰まったような声で
オーディエンスに向けたMCを思い出した。
「明日のことは
考えない!
「今」を
楽しみなさい!」
だよな。UKIちゃん。
今を楽しまなきゃだよな。
帰りの事はそん時考えようぜ。
この辺りから道路脇に
1kmごとに滝まで残り何kmあるか
標識が出るようになった。
1kmやっとの思いで走ると
また1km。
そして次の1kmが終わると
また1km。
という風に僕は
ちょっとづつ、
ちょっとづつ
滝へと近づいていった。
最初はキツかった自転車も
段々体が慣れてきたのか
1kmを進むスパンも
短くなってきた気がする。
残り1kmになると
さすがに自転車ではのぼれない
坂道が待っていた。
足にたまった乳酸。
一歩一歩が重い。
こりゃ明日筋肉痛だな…
たまらず途中にある売店で
コーラを飲んだ。
ずっと冷蔵庫に
入っていたであろうコーラは
よく冷えていた。
20km以上を走ってきて
体の水分が失われ、
カラカラに乾いた喉に
コーラが沁みる。
久しぶりにこんなに
コーラを美味しく感じたと思う。
最初の一口だけが美味しいとか
そんなんじゃなく、
最後のひと口まで
全てが完璧なコーラだった。
もうひと踏ん張りだ。
入り口脇の
ターミナルには
沢山のトゥクトゥクや
ツアーバスが停まっていた。
お土産屋さんや飲食店が
立ち並ぶ。
1,000KIP(12yen)で自転車を停め、
20,000KIP(249yen)の入場料を支払った。
KUNGSI
(スペルがいっぱいあるのでバスターミナルの表記です)
とはラオスの言葉で
「4,000」を意味するらしい。
つまり、
クワンシー・ウォーターフォールとは
「四千もの滝」ってわけだ。
まさしくその通りだった。
ゲートをくぐったその先には
大小無数の滝が流れていた。
マイナスイオン飛びまくり。
泳いでいい場所もある。
やや…!
もしかしてー…
「あ〜あ、あ〜!」
施設内にはなんと
クマもいた!
医療食品として
食用になってしまうクマ。
親を失ったクマを保護して
自然に還すらしい。
一番置くには
とびっきりデカい滝があり、
さらにはそのてっぺんまで
行くことができる。
アドベンチャーっすよ!
来てよかった…。
バカみたいに自転車で
ヒーヒー言いながら汗まみれになって
ここまで来たからこそ
感じたものも大きかった。
2時間の滞在で
僕はルアンパバーンまで
戻ることにした。
トゥクトゥクだけじゃなく
今度は本格的な高性能の自転車と
ピチピチのウェアーに身を包んだ
ライダーたちに追い抜かされながら。
iPodからELLEGARDENを
大音量で聴いて
ハイテンションで乗り切った。
誰もいないところで
シャウトして
『誰もおれを
止められねえぜ!』
ってー…
まぁ、
そんなハイテンションは
長く続くわけもなく
10km過ぎた辺りで
後は同じように息切らしてた。
さっきの急な坂道も
自転車を降りて徒歩でしのいだ。
坂道を上り切って
遠くの方にルアンパバーンの町が見えた時、
心が軽くなった。
『あとちょっとで
ゴールなんだ!』
って。
宿に戻ると
スタッフさん「よくやったな!」と
固い握手をしてくれた。
足が重くて
固いサドルのせいで
おしりも痛いぜ…。
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やー、
明日の朝イチのバスで次の町に行こうと思ってたけど、
もう一日ここに滞在します。
休息も必要だぜ。
オシャレなカフェで漫画でも書こう。
そして僕は思いました。
『自転車で世界一周はできねえな』
と…。
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>もちさん
南京虫対策はありがとうございまいした!
ライト付けると痒みが収まったっていうか
明るくて寝られないっていうか笑。
いずれにせよ、
体に赤いボツボツができずに済みました。
サンクスです!
クワンシー・ウォーターフォールまで
くっそキツかったです。
(その割には筋肉痛に今のところなってません。
いつも重たいバックパック背負ってる成果かな?)
貧乏バックパッカーの性ですね。
次も同じ様なシチュエーションで
似た様なことやりそうです笑。
てか、
ルアンパバーンに赤十字サウナなんてあったんすか!
今日は一日中漫画描いてましたん。
メール見た時にはもう既に遅し。
明日の朝イチのバスで次の町に向かいます。
情報ありがとうございました!
まぁ、次の機会に…ね?
しみさん!すごい!!あの距離を、自転車でいくなんて\(^o^)/
さすかです!おつかれさまでしたーー。
ところでルアンパバーン、まだいます??
赤十字サウナ、めっさ気持ちいいんですが行きましたか??
10000kipですーー!私の中のいちおしスポットです!