世界一周206日目(1/20)
この街は
一体どんな顔を持っているんだろう?
朝8時半に目を覚まし、サブバッグを持って外に出た。
宿のあるFortエリアでは
メインの通りをちょっと離れるだけで
貧しい人々の暮らしを垣間見ることができる。
布ばりの「家」とは
言いがたいような住居がひしめきあい、
それぞれの家からお湯を沸かす湯気が立ちのぼる。
僕は10ルピーの揚げたポテトを挟んだ
サンドイッチをほおばりながら写真を取って歩いた。
ここはムンバイ。
都会的な一面を持つ反面、貧しさも併せ持つ。
そしてにゃんこが多い。
「アニキ、来ましたぜ!ヤツです!」
「何ぃ?アイツか?
おれらのお魚を横取りしたヤツってのは」
「はぁ…車の上ってあったかい…」
「写真とかマジ勘弁。
徹夜明けで眠いんだよぉ…」
「喰うべし!喰うべし!」
「やべっ…あの子ちょうエロい…」
ここに来て
嬉しかったのはPenny Boardに
ようやく乗れることだった。
インドのボコボコしてジャリジャリした路面では
とてもじゃないけどスケボーなんてできなかった。
ムンバイはだいぶ整った道路だ
(僕はこれを「Penny Road」と呼んでいる)。
Pennyを使うと移動が本当に楽だ♪
ただし、犬には注意しなくてはならない。
気を抜いて警戒を怠るとヤツらは急に吠えてくる。
狂犬病になったらたまんないもんね。
ヤツらの姿を認識したらすぐにPennyから降りる。
吠えかかられても対処できる間合いを意識しながら
『べ、別にお前のことなんて
全然意識してないんだから!』
とツンデレっぷりを発揮してヤツらとすれ違うのだ。
それにしてもインドの犬たちは
そこまで襲ってくるような気配を
感じないのはなぜだろう?
日中はだいたい死んだように眠っているし、
トコトコすれ違う時は怖い感じがしない。
そして吠える声が間抜けだ。
まぁ、もちろん日の沈んだ後の犬たちは
どこの国も凶暴化するから
十分注意しなきゃダメだけどね。
いずれにせよ東南アジアやインドで
Penny Boardに乗る場合、
ある程度大きな街でなくてはダメだ。
そして犬と車に気をつけること。
君がPennyを持って旅をするのなら
他の荷物を削った方がいい。マジで(笑)
もしくは大きな街をメインに旅をするか。
だって乗れないことの方が多いんだもん!
正直今後の状況次第では日本に送り返すよ?
といつも思いつつも
やっぱり持ってるんだよなぁ。
日本に輸入されてきて『これだ!』って思い
ソッコーで手に入れて、
2012年の大学時代は
下北沢から渋谷までスケートリップで。
2013年のバイト時代は通勤に。
そして今は世界を旅しながら使ってる相棒だからね。
プッシュ専門で未だにキックフリップどころか
オーリーもできないんだけど(笑)
でも、やっぱり重いから!!!!
PennyでDefenceエリアまで行った。
戦車の模型や軍服を着た銅像たちを見かけた。
写真を撮ろうとしたら「NO!」と怒られた。
ここはそういう地区だった。
ムンバイには
2階建てバスも走っている。
そのデザインに惹かれたのと、
Pennyで戻るのがめんどくさいのもあって
バスに飛び乗った。
行き先はCSTM駅。
ムンバイのローカル駅だ。
と言ってもCSTM駅はけっこうデカい。
(てか「CSTM」ってなんの略なんだい?)
駅は年期の入った大きな建物で
ちょっとした観光名所のようになっている。
すげえぇ…
と思いながら、バスを降りた目の前に
楽器屋さんを発見したので
弦のセット255ルピー(428yen)と
バラ売りの1・2・3弦を買っておいた。
品質のいいのだと千円近くするものがある。
まぁ、僕くらいのレベルだったらこのくらいが丁度良い。
そして近くのマックのトイレに駆け込む。
朝からお腹がゆるい。
安い朝食好きなんだけどねぇ。
ときたまヒットするんですよ。
お腹が調子を崩しかけているのにもかかわらず、
現在マックで行われている
スクラッチのキャンペーンにまんまとやられた!
スクラッチを削って出たのは「マック・グリル」。
「あのぉ、これって今使えます?」
「次回のご注文からですね」
「あっ、じゃあ25ルピーの
マック・ピザ・パフで」
オーダーして席に戻ると
頼んだ60ルピー(101yen)のスプライトが
片付けられてしまっていた。
まだ半分しか飲んでないのに!
ちゃんと「席とってますよ」アピールするために
レシートもカップの下に置いて、
さも今到着したばかり的な演出をしてたのにっっっ!!!
隣りに座っていたインド人カップルが
「あ~、マネージャーに言った方がいいよ」と
アドバイスしてくれたので、僕はマネージャーに抗議しに。
マネージャーは素直に
新しいスプライトを僕にくれた。おっ意外。
マクドナルドで
一時間ほど旅ノートやお小遣い長をつけたあと、
僕はムンバイ探索を再開した。
こらまた年期の入ったムンバイを代表する建物の数々。
高架下沿いには様々なお店が軒を連ねる。
たまたま見つけたサンドイッチ屋さん。
ここで食べた30ルピー(50yen)の
ベジ・チーズ・サンドイッチが美味しかった。
そして
甘いものの誘惑に勝てず、
30ルピーの
チョコレートケーキをほおばる。
げえっっぷ…。
今日はもう何も喰わねえぞ。
と思いつつも、昨日のWi-Fiフリーのカフェで
60ルピーのレモンティーをオーダー。ネットを満喫。
そして18:30にバスキングをしにインド門へ向かった。
時間も遅いし、昨日より人が少ない。
そうか昨日は日曜日だったのか。
「ここでやるな」と注意されたり、
うるさい通りで唄ったり、
タージマハール・ホテルの前で唄ったり。
「オブリガード」と
ずっと聴いてくれていたあんちゃんから
キーホルダーをもらった。
ムンバイ。
宿は高いけど、
メシは安いし、インドが凝縮された街。
できればもう少しいたいけど
次の目的地は決まってるんだ。
1月22日。
僕の25歳の誕生日。
その日を「ある場所」で迎えたいと
僕は考えていた。
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ちょっとタイムラグがありますが25歳になりました。
祝ってくれたみんな、本当にありがとう。嬉しかったよ。
(つっても相棒からしかメッセージなかったんで、
自分でFacebookに書き込んだんですけど…)
25歳。旅をする年になります。
夢だった世界一周。
脳みそがオーバーヒートしそうなくらい、めまぐるしく移り変わっていく日常。
時々それが当たり前に思えてしまうくらい。
だけど、一瞬一瞬が宝物。
いい人生だ。
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