「昼間っから飲んだくれてもいい日なのさ。今日はね」

世界一周332日目(5/26)

 

ー前回までのあらすじー

グルジアのカズベキを訪れた
旅する漫画家シミこと清水陽介(25)だったが、
どこぞの有名ブロガーさんの影響を受けて買った
中古の一眼レフ、Canon Kiss X3が
ついに壊れてしまう。

テンションガタ落ちでとりあえず
首都のトビリシに引き返したシミは
運良くカメラの修理を請け負ってくれる場所を
見つけ出すことに成功した。
修理に要する日数は3~4日。

『これなら漫画が描ける!!!』

ノリノリで3日かけて短編を
描き上げたまではよかったのだが、
そこから始まったのは生産性なき
沈没生活であった…。

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僕はカメラの修理が
終わるまでここに
いなければならない。

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21日にトビリシに戻ってきて、
カメラを修理に出して今日で6日目。

宿に電話がかかってくるはずなのに、

『アイツら、おれのカメラなんて
すっかり忘れてんじゃねえの??』

ってくらいの沈黙っぷりだ。

 

 

カメラの修理に4日かかるとしよう。

たぶん修理に着工するのは
翌日の22日からだろう。

22/23/24と修理して、
25日は日曜はお休み、
そして今日は独立記念日!!!

 

うひょーーーいっっっ!!!
こっから動けねぇえええ!!!

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「ヨスケ、今日は独立記念日で
街が盛り上がるから、
(引きこもってないで)
外に出た方がいいわよ」

とエリザさんが勧めてくれる。

いつも宿に引きこもっているナヤおばさん
(最近宿の無許可で庭を耕し始めた)も
カナダ人の(お喋り野郎)マイクも
デイパックを背負って外に出かけていった。

いい天気だ。

外に出るとどこからか
スピーカーを通した誰かの声が聞こえた。

確かに休日っぽかった。

 

 

それでもすぐには外へ出ずに
昼過ぎまで宿のテーブルでキーボードを叩いていた。

こんな沈没しているのに、
毎日それなりの日記を書く僕を誰か褒めて欲しい。
できることならお姉さんに頭なでなでして欲しい!!!

けどこれは自己満足なんじゃーーーこらーーーーッッッ!!!誰も褒めてくれねーーーーッッッ!!!

むしろ

『読んであげてるんだぜ?
こっちが感謝してもらいたいわっ!』

ってなってるぅぅぅ~~~~みんな~~~~ありがとぉぉぉーーーっっっ!!!

 

 

 

 

「あっ?それ、
「絵夢(えむ)」だろ?」

カズさんが僕のパソコンの画面に
移った女のコの写真を見て言った。

あっ、言っとくけど、
けっしてFacebookで
カワイイ女のコとか探してるとか
そんなじゃないから!情報収集だしっ!

 

 

「えっ!!?あっ!知ってるんですか?」

「あぁ、カザフを旅してる時に会ったんだよ。
もう帰国したんだっけ?」

カズさんは今現在ホステル・ジョージアの
スタッフさんをされているが、
グルジア以外にも色々な国を旅されている。

世界一周をしているブロガーに
何人か会ったことがあるらしく、
今僕が読んでいたブログの書き手にも
会ったことがあるようだ。

 

 

調べてたのはイギリス入国について。

絵を描く人間のいっぱしとして、
カルチャーの発信地でもあるイギリスには
是非とも訪れてみたいところだ。

バンクシーの絵も見たいし、
イラストレーターのジェイミー・ヒューレット
に会いたい!!!(こっちはたぶん無理だけどさ)

だけど、イギリス入国はけっこー厳しいらしい。

ヘマをすると入国拒否されるんだとか。

 

 

僕のリサーチによると、
イギリス入国拒否される人に共通しているのは

旅のプランが曖昧で、
出国のチケットを持っていないことだった。

にゃるほどね…。

スコットランドとから「しゅるっ」っと
入国できないもんかな???

船に乗るのはいいけど、
なるたけ飛行機には乗りたくない。

まぁ、着込みまくる戦法で23kgのバックパックが
15kgまで減量できることはわかるから、

うーん…。根性でなんとかなるだろう。

 

 

まぁ、僕が数日「Comfort Plus」で
やってることと言ったら、

日記を書く以外に、この先訪れるであろう
ヨーロッパの情報収集だ。

『こんなことしてていいのだろうか?』

そう思わなくもない。宿から一歩もでないとね。

だけど、こういう日も大事だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

しゃあっっっ!!!
外行きますか!

僕はギターとPenny Boardを持って
ホステルの扉を開いた。

いい天気だ。暑過ぎるくらい。

最近近所の売店にしか行ってなかったから、
マジで新鮮だ。

引きこもりが外に出る緊張感が
少しだけわかった気がした。

なんか今日は稼げる気がするぞ!

マイクおじさんもそう言っていた。
(けっこうアテにならないんだけど笑)

 

 

だけど、どこが一番
盛り上がってるところなんだろう???

よし。それじゃあスタート地点に行ってみますか。

僕のグルジアの旅が始まった
「Station Square」駅へ。

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電車に乗っても、そこまで
休日っぽさは感じない。

いつもよりちょっと人が多いかな?
っていうくらいだ。

ステーション・スクエアもそんな感じだった。

まぁいいさ。

気軽に行ったことのない場所へと足を運んでみる。

周りにある生活雑貨の数々。

僕の求めている雑貨はないけど、
お店を冷やかすだけでも十分面白かった。

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さすがに今日が独立記念日ということもあって、
おっちゃんたちがお店の前にテーブルを出して、
昼間っからワインやビールを飲み、食事をしていた。

まぁ、いっつもグルジアの人は
飲んでるイメージしかないけどね笑。

えっ?失礼。さーせん。

 

 

一眼レフは絶賛修理中なので頼りはiPhoneのカメラだ。

楽しそうに食事をとるおっちゃんたちの姿を
写真におさめようとすると、
おっちゃんは「こっちにきて飲め!」と僕を誘った。

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なかば沈没気味の僕だけど、
だんだんとここに住む人たちの
笑顔を見かけるようになった。

そうりゃそうだ。確かに僕が訪れた
他の国と違って、むっすとした印象はあったけど、
そんな四六時中無表情なんて、
表情筋が衰えちまうぜ!

 

 

「ほらほら!」

そんなに飲めないって言ってんのに、
コップにつがれる赤ワイン。

ほんのりと甘い。

おっ!これは意外と飲めるかもしれないぞ!

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「どこから来たんだ??チャイナか?」

「や、ヤポーニャっす」

「ホンダ!トヨタ!日本最高だぜぇ~~~!」

やっぱアルコールの力は時として偉大だ。
勧められるがままにサラダやパン、
あの肉まんみたいなヤツもいただく。

こっちもお返しに持って来たギターを披露すると、
おっちゃんたちの食い付き様は
こっちが嬉しくなるようなものだった。

ずっとスマートフォンのカメラを向けてる笑。

IMG_9377何この顔!マジキメェ! 

 

 

ここで調子に乗り過ぎても、
周りのお店に迷惑だろう。

いい感じの引き際を見つけ、
おっちゃんたちにお礼を言ってその場を後にした。

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おっと!つがれたワインは最後まで飲まないとね! 

 

 

 

ん!
ギターの弦も売ってるじゃないすか!

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2セットで25ラリ(1,434yen)。

独立記念日のおっちゃんたちは
いつもに増して上機嫌のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

外は相変わらず
いい天気だ。

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上機嫌になって、人通りの少ないところで
大声でシャウトして、適当に歩いていると、
だんだんと酔いが回ってきた。

そう言えば、さっきポーチ仕入れた時も
お店のお兄さんからワインを
振る舞われたんだった…。

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足取りが重くなる。襲ってくる睡魔。

も、もうダメだ…。

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近くのベンチに腰を下ろす。
まぶたが重い。気づいたら座ったまま寝ていた。

30分ほど待ってみても酔いは醒めない。
ますます眠くなる…。

僕はベンチに横になった。

昼間っから酔いつぶれる日本人て…。

周囲の目が気にならないわけでもないけど
体が動かないのだからしょうがない。

酒に強くもないのに、
ワインをゴクゴウ飲んだのがいけなかったな..。

日差を遮る物は周りに何もなかった。
ちょっと歩けば日陰のベンチにありつける。

 

 

だが体が言うことをきかないのだ。

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あまりにも日差しが暑いので、
ヨタヨタとベンチを移動した。

日陰にある石でできたベンチ。
座るとひんやりと気持ちよかった。
そして横にならず、座ったまま静止。

そのままベンチに座りながら寝た。

 

 

 

 

 

いくらか酔いが醒めた。

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そろそろ動けるかなというところで
僕は行動を再開した。

近くの売店で一番安い水を買って
空けてみたら炭酸水だった。

炭酸水ってなんかしょっぱいよなぁ。

一体どこが一番盛り上がっている
ところなのだろうか?

僕はそのままフリーダムスクエアに
行ってみることにした。

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ちょっとバスキングしてね。

 

 

 

フリーダムスクエアへ続く通りに出ると、
道は車の通行を禁止しされており、
歩行者天国の様なものになっていた。
特設のライブ会場のような物も作られている。

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しばらく待っているとライブが始まった。

ボーカル三人に、ベース、民族楽器、
シンセ、ドラムの編成だ。

ボーカルはジャズのスキャットのように、
歌詞のない歌を早口で唄い上げる。

ここでもノリノリのグルジアの人たちの
姿を見ることができた。

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いつまでも見ていたかったけど、
雨が降り出したため、僕はメトロで宿に戻った。

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ちなみにグルジアではバラライカのバスカーがメジャー。
僕のバスキングの腕じゃグルジアの人たちを
振り向かせられないぜ。クソゥ。

 

 

プラットフォームでは
上機嫌なおっちゃんたちが大声で唄っていた。

いつもだったら迷惑そうにするであろう
周りの人々も今回はばかりは
微笑ましくその光景を見ていた。

てか電車の中でも大声で唄ってたけどさ笑。

 

 

カメラの修理で待っていたことで、
思わぬイベントを経験することができた。

やっぱり休日のみんなは笑顔が多い。

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でも、こういうイベントの時の雨ってちょっと残念な気持ちになるよね。
まぁ天候だけはどうにもならないからなー。

フジロックとか山の中のイベントで雨が降る!
って分かってたら、また違ったイベントになってくるんでしょうね。

屋外のポップコーン屋さんとかは商売あがったりだ。
もちろんバスキングも。

 

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