「ニンジン国とダイコン国のお話」

世界一周413日目(8/15)

 

朝ベンチの上で
目覚めることに

なんら違和感を感じなくなってきた。

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モンテネグロ、
首都のポドゴリツァのバスターミナル。

昨日夜のバスでここにやって来て
そのまま一晩を過ごした。

 

 

最初は自分の野宿の場所を自慢する目的で、
毎回自分の寝床を写真に収めていたんだけど、

(ヒッチハイクなんかした時に
その写真を見せると意外とウケる)

今はそれも僕の習慣になりつつある。

 

 

朝起きて、ベンチを写真に撮る。

もしかしたら「世界のベンチから」っていう
写真集ができちゃうかもしれないな。

 

 

そしてその写真を収めたカメラはその後
盗まれてしまったことは、この時の僕には
知る由もない。

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ただ、今回のベンチには167cmの僕が寝ても
長さが足りないくらい短いシロモノだった。

バックパックをベンチの脇にたてかけて、
その上に足を伸ばして寝やすいように工夫したのだが、
朝起きてみるとなんだか足がピリピリした。

これなら床に寝た方がよかったかもしれない。

 

 

とりあえず、外のトイレへサブバッグと
携帯ウォシュレットだけ持って向かう。

モンテネグロは通貨にユーロを使っている国だ。

0.4ユーロ(55yen)はちょっと高いかなぁと思ったけど、
まぁ、他の国に比べれば安い。

 

 

 

 

さてと、そろそろ出発するとしよう。

僕はバックパックを背負って町へと繰り出した。

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旅で訪れた国の首都は
たいていどこも訪れている。

首都といっても国に寄ってその発展度合いは様々だ。

トルコはアンカラが首都だけど、
発展度合いでいったらイスタンブールの方が首都っぽい。

ヨーロッパの首都だと、
かならず観光地がある気がする。

モンテネグロはどうだろうか?

 

 

 

 

バスターミナルを出てすぐに思ったのは、

『全然首都っぽくない』

ってことだった。

空は曇りも様。一層、寂しさが増す。

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僕はマップアプリで町の中心地へと向かった。

朝の中心地は人の姿がほとんどない。

そしてそんな物悲しい中心地に突然現れたのは…

 

 

 

 

 

ロボット??!!

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ってかなにこれーーーー!!!

英語で「トランスフォーマー」とか書いてあるし!

車の廃品でできた2m以上あるロボットたち。

ポドゴリツァの町は
一瞬にしてテーマパークに変わった。

 

 

しかも一体だけじゃない。

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町のあちこちに
こんな感じのトランスフォーマーたちがいるのだ。

 

 

 

コイツに至ってはポージングが秀逸。

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この寂しげな首都が
いきなり僕の童心に火をつけてきやがった!

あぁー、分かったよ。

誰かが言ったんだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

「”ポドゴリツァ”
って名前がロボっぽくね?」

って!

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だってスターウォーズに
そんな名前のロボでてきそうだもん!

なんでモンテネグロにトランスフォーマーたちが
出現したのか、その真相は定かではない。

僕はニヤニヤしながら
トランスフォーマーたちの写真を撮りまくった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポドゴリツァの町には

いくつもカフェバーがあった。

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どこのお店でもおっちゃんが
暇そうにしている。前にもこんな町あったな。

僕は町をブラブラと散策したあと、
一軒のカフェで漫画の下描きをした。
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この原稿用紙も盗まれちゃったのさ。

 

 

 

 

 

4時間くらい漫画の下描きをすると、
僕は今度はマーケットが
集まる場所へと歩いて行った。

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西日が建物を照らす。

人の姿はあいかわらず少ない。

これなら昨日いたコトルの方が
人の数が多かったかもしれない。

 

 

スーパーでいつものように食糧を買い込んだ。

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スーパーのスタッフたちは
バックパックを背負った
(前にサブバッグ、手にはギターを持った)僕の姿を見て、
興味津々だった。

たぶん、こんなところに観光客なんてこないんだろうな。

IMG_3733アクセサリー売ってお小遣い稼ぎしてた。

 

 

 

 

手に入れた食糧を近くのベンチでほおばる。

この街には、別の国から来たのであろう、
皮膚の浅黒い自転車乗りたちがいた。

みな一様にママチャリに
牛乳配達をしてそうなカゴのついた
自転車を漕いでいる。

僕と目が合うとその自転車乗りたちは
僕に親しげな笑顔をくれた。

きっと外から来た者同士、
何かシンパシーのようなものが
あるのかもしれないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一度、
中心地へと行ってみよう。

 

 

この寂しげな雰囲気の中で
CARAVANを唄ったら最高だろうな。

同じ道を再び引き返した。

 

 

町の中心地は相変わらず人の姿がなかったが、
自動車の立ち入りが禁止されており、
歩行者天国のようになっていた。

そんな寂れたシャッター街みたいな通り。

DESELのショップ前で僕はギターを構えた。

 

 

 

時々家族連れの姿が見えた。

みんながニコニコしながらコインを入れてくれた。

 

 

19時の夕日が夜なくなり、
町の電灯に灯りが灯るころになると
通りには人の数が増えて来た。

こんなところでバスキングするヤツが珍しいんだろう。

みんなそれがごく当たり前のことのように、
僕のギターケースにコインを入れてくれる。

僕もそれに応じていいパフォーマンスをすることができた。

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途中でやって来た、
小学生くらいのガキんちょが、
20セントコインを僕に見せつける。

『ほら、コイン入れますよ?』

みたいな了承を得るように。

彼は丁寧にしゃがみこんでコインを置いてくれた。

ニヤニヤしながら僕の顔を見るので、
僕もニカっと笑返す。

周りにいた仲間たちと一緒に去って行った。

まぁ、笑われるのもパフォーマンスさ。

 

 

 

 

5分もしないでまたさっきにガキんちょがやってくる。

同じようにニタニタしながら、

「ほら、20セントだぜ?」とコインを見せつけて
ギターケースにかがみこむ。

最初はなにやら両替でもしているのかと思ったが、
僕はすぐにコイツが何をしているのかを理解した。

彼にお金を入れるつもりなんてさらさらないのだ。

お金を入れる素振りをして、
それよりも高い価値の1ユーロコインを
くすねていく姑息なガキだったのだ。

せっかく良いパフォーンスができているのに、
ここで怒って台無しにするのは嫌だ。

 

 

「ほらほら、
お前のやってることは分かってるんだぜ?」

とでも言うようにやんわりと
こすいガキを追い払った。

 

 

 

 

 

また、しばらくしてワルガキがやって来た。

僕に被っていたキャップを投げかけて来た。

いらねえし。

「いや、いらねえからさ」

と苦笑いでワルガキに手渡す。

ワルガキはそれを受け取ると、
さっとギターケースにしゃがみ込んだかと思うと、

片手でむんずとコインを掴んだ。

 

 

「おい!」

 

 

反射的にワルガキのTシャツを掴んだ。

わめきながら、体をよじる。

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『あ、なんかTシャツ破けちゃいそう』

 

 

 

 

僕が思ったのはそういうことだった。

ついつい手を緩めてしまい、
ワルガキはダッシュで逃走。

近くで見ていたお兄さんが
ミドルキックを繰り出したが、
残念ながらリーチの外だった。

 

 

 

 

 

バスカーのアガリを
かっぱらっていくヤツがいることは知っていた。

僕もそういう時がないわけでもなかったが、
周りにいた人が制してくれたりした。

 

 

被害、という程でもないが、
コイン泥棒にあったのは今回が初めて。

精神的なショックというよりかは、
なんだかやるせない気持ちになってしまった。

 

 

せっかくいいところだったのに…。

 

 

『せいぜい3ユーロくらだろ?
あれはシャバ代だと思えばいいさ。
気持ちを切り替えていこう!
菓子でもなんでも買いやがれ!』

 

 

 

そう考え方を代えても、
しばらく頭はモヤモヤしたままだった。

かがんでコインを入れてくれる人に対して、
ちょっとだけ警戒するようになってしまった。

 

 

 

 

 

それでも、バスキングは楽しい経験を僕に与えてくれる。

 

 

レスポンスはかなり良い方だった。

最後は「日本人なら柔道や空手はできるの?」

みたいなベタな質問をぶつけてくる
学生の子たちとお喋りをして終了。いいバスキングだったな♪

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町の中心にある水道で僕は髪を洗った。

そんな僕の姿を見て
今度は別の学生たちが絡んで来る。

っていうか爆笑。

 

 

「ひゃっはっはっはぁ~~!
おい!見ろよ!アイツ!
あんなところで髪洗ってるぜ~~~!!!」

 

 

いやさ、そりゃ分かりますよ。

ここは君らの住む町で、僕は部外者ですもんね。

僕も地元の公園で髪洗ってる
外国人みたら引きますもん。

でも爆笑って…。

 

 

「どうしてそんなところで頭洗っているの?」
なんて質問をしてくるヤツさえいない。

数人の軍隊にでも入っていそうな
五分刈りカットみたいなヤツが、
喋れているんだかわからない英語で
一方的に会話の成り立たない質問してくるだけだった。

 

 

 

そんな僕の脳裏によぎったのは

「ニンジンの国と大根の国」の話しだった。

小学校低学年向けのお話で、
ニンジンの国にやって来た一人の大根くんを
ニンジン共は体の色が違うと散々からかう。

大根くんはあまりの不快さから自分の国に戻った。
しつこくそれを追うニンジン3人組。

だが、ニンジンたちが大根の国にやってくると
今度は逆のことが起こったのだ。

どっちもどっち。そんな話だった。

 

 

 

物珍しいんだろね。

それは分かるよ。

 

 

そしてそれをバカにするのもまぁ、理解できる。

別に僕は『マジウゼェ~~~!!!』だなんて思わない。

その精神年齢の低さに『やれやれ』と思うだけだ。

 

 

同時にこの小さな国で生まれた彼らが
どんな一生を過ごすのかを想像してしまう。

笑いたきゃ笑えばいいのだ。

どうせ僕は明日の朝に次の場所へと
行ってしまうのだから。

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バスターミナルでアガリの集計をすると
47ドル分のユーロがあった。

盗まれたコイン、シャババ代と考えよう、
も含めて50ドルってとこかな。

 

 

ここのキッズたちには僕がバカみたいに唄って、
町の中心地で髪を洗ったことくらいしか
記憶に残らないだろう。

だが、僕はしっかりとここで人々の笑顔と、
確かなコインを手に入れたのだ。

そういうこと。

 

 

好きなだけ笑えばいいさ。

君が満足ならそれでけっこうじゃないか。だろ?

 

 

 

 

昨日と同じようにバスターミナルのベンチに横になった。

小さなスロットコーナーは
何人か入り浸る大人たちの姿があった。

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なんだかんだでモンテネグロの首都が
稼げる町だったとはおもいませんでした。
金曜日だからってのもあったかもしれません。

それに人も穏やかな気がします。
ワルガキのイタズラなんてそんなもんか。
自分も同じくらいの年齢にはそれなりに悪さしてましたもん。

他の周辺国もそんな感じなのかなぁ?
やっぱどこまで行っても世界は世界っすね。

 

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今日も読んでくれてありがとう。

6 件のコメント

    • >だいすけさん

      うぅ…

      前回もトルコでメッセージくだすったのに、すいません。

      僕もめちゃくちゃ、
      だいすけさんのカイサドラム聴きたかったです!
      それと、健康トークも笑

      今回は時間的に
      行けないのです。

    • >JOSANさん

      うっ…!
      ここ数日は描いてません。

      目の前にいる人との
      時間を大切にしたいってのも
      あります。
      デスクワークより、
      旅の密度を濃くする。

      かっこつけました。

      いいわけです。

    • >だいすけさん

      うおっ!マジっすか!
      今ドイツっすか!

      このあと
      9/16までケルン、
      それ以降9/18までベルリンに
      滞在予定です!

      Twitterなんかに
      メッセージいただけると
      レスポンスが早いかもです!

      連絡ありがとうございます!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!