「モントリオールの地下道」

世界一周648日目(4/8)

 

 

やっぱり

 

 

寒さで眠れない。

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テントを立てたまではいい。

直前まで体を動かしていたため、いくらか体温が上がっている。

寝袋がその体温に呼応するようにじんわりあたたまる。

段ボール、銀マット、ブランケットを敷き、
筒型のサバイバルシートの中に寝袋ごと入って、
その上にもう一枚ブランケットをかけている。

服装は下からジーンズ、上はTシャツ、ボタンシャツ、
ワッフル生地のカットソー、フリース、アウターだ。

それでも寝られないのは裸足になったからかもしれない。
だって、足感想させないと水虫になるかなぁ~~~って。

 

 

 

ここはカナダ、モントリオール

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手持ちは50万を切った。怖くて残高を見られない。
まだどうしても行きたい場所がある。

そのために僕はこうしてキャンプ生活をしているわけなのだが…

 

 

 

健康の秘訣は「頭寒足熱」だと昔の人は言った。

だが、足の指先はまるで氷のように骨まで凍り付いている。

それを擦って摩擦熱でなんとか温め、靴下を穿く。

昨日ヒッチハイクで車に乗せてくれたナニさんから頂いたミカンを食べ、
パンと一緒にチーズとサラミをかじる。
どちらも冷えきってかなり固くなっている。

 

 

すぐには撤収はできなかった。

街の中心地から離れた小高い丘の中腹にある
イクゾーハウスの横に僕はテントを立てたので、
誰もここへやってくることはなかった。
辺鄙なところにテントを立てる利点でもある。

そのせいもあって、
テントの中からはすぐに抜け出すことはできなかったのだ。

サバイバルシートもいっちょまえに結露にまみれ、
それを処理するのにも時間がかかった。

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10時前に撤収を始めた。

ノロノロと外出てブーツを履く。

感覚のない足で冷えきったブーツを穿くと、
一瞬だが、纏足(てんそく)を履いた中国人女性の気持を味わえる。

大昔の中国では女性の足は小さいことが美しいとされ、
幼少期から足のサイズを固定して
無理矢理小さくしてしまう風習があったそうな。
そうなると女性はまともに歩くことができないんだって。
高校の古文だか漢文だかの授業でそんなことを知ったっけ…。

 

 

 

テントを立てた小高い丘を降りた。

この日ます最初に向かったのはカフェだった。

24時間営業の”second cup”にはコンセントがついているのだ。
都市型キャンプ生活者にとって充電は不可欠!

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値段も確認せずにコーヒーとクッキーを注文すると、
あっと今に500円以上が吹っ飛んでいった。

ここは作業代、電気代と割り切るしかない。
値段に応じて味や居心地のいい作業場が手に入るのだ。
にしも高ぇよ…。くっそ。

コンセント付近の席に就き、日記を書いてブログをアップした。

 

 

 

先進国でWi-Fiサクサクなカナダで、ついに始めたこがある。

写真のバックアップだ

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僕はチェコで野宿している間に荷物のほとんどをやられてしまったので、
HDのに残しておいたデータすら今では持っていない。

MacBook ProのiPhotoに入ったデータだけだ。

それを今のうちにオンライン・ストラテージに
残しておくということについに取りかかることにしたのだ。

iPhotoから画像サイズを「中」にして、容量を下げ、
さらには持っている有料アプリの「JPEGmini」で圧縮をかける。

そうすればサクサクとデータをアップロードすることができた。
使ってるのは「Dropbox」だ。

 

 

 

 

 

 

 

13時

にはカフェを出ることにした。
いつまでここで作業していても面白くないからね。

今日はどこに行こうかと、そのまま通りを歩いていると
お洒落な文房具屋を見つけてしまった。

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モントリオールはお洒落な街として有名らしい。
どうりでこんなお店があるわけだ。

見つけた文房具店は内装もさることながら、
扱われている商品にもこだわりが見えた。

定番のMOLESIKINはもちろんのこと、日本製やドイツ製の文房具たち。

二階部分にはワクワクしそうなアートの本が並んでいた。

なんならタイプライターだって売っていた。
あれって文字を消すことができないけど、なんだか憧れるよねぇ。
映画のサル・パラダイスとかすげーカッコいいもん。

 

 

先日トロントの画材屋で買った
ステッドラーの”Mars Plastic”という消しゴムがかなり使えなかったので、
今まで使っていた”FABER-CASTELL”のダスト・フリー(消しカスが出ない)
の消しゴムを再購入することになった。
それでもやっぱりMONO消しゴムがあったら買うけどね。
あれが一番使いやすい。

 

 

消しゴムを二個購入して、
僕はモントリオールの散策を続けることにした。

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アウトドア

ショップを見つけたので、中を覗いてみたのだが、
テントも高く、ポールの替えさえ売っていなかった。

店員のお姉さんに
「ポールが折れたらどうするのか?」と質問してみると、

「テントの製造業者に頼む」のだとか言われてしまった。

僕がこのボロテントを修理できる可能性は
ぐんと減ったような気がした。

マジで新しいテント…、買おうかな…???

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面白そうな通りを歩いたが、
店を一軒一軒しらみつぶしに回って行くようなことはしなかった。

 

 

ものは試しに、地下鉄の入り口で

『バスキングができやしないか?』

と地下道に入ってみると
そこには路上演奏にうってつけの地下道が広がっていた。

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すぐにギターを構えたのだが、
地上から吹き込んでくる冷気にやられて、
すぐに指の感覚がなくなった。

そうすると自分のパフォーマンスも
ちじこまったものになってしまう。

 

 

 

 

男の子が一人、一曲が終るまで聴いていてくれた。

一曲が終ったタイミングで
「バスキングやるならあっちの方がいいよ」
とアドバイスをくれたので、ありがたく彼の助言に従うことにした。
どうやら彼もここでバスキングをするようだった。

地下鉄の改札前は上下左右に地下道が伸び、
その中でも二つがバスキングにうってつけだということが分かった。

しかもバスキングが公認されているようで、
路上演奏許可のサインのある場所でやってもいいようだ。

僕はさっそくギターを出したり、
自己紹介の書いたボードをセッティングし始めた。

 

 

その横で楽器も何も持たない
おっさんの独唱が始まる。

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もう飽きれて笑うことしかできなかった。

はーー、よそ者だもんなぁ。おれ。
分かったよ。他行けばいいんだろ?

 

 

 

時刻は15時だったが、
この時点でいいポジションには先客がいた。

僕は他に場所がないか、
地下道を出たり別の入り口から入ったりして場所を探したが、
僕に残された場所はほとんど残っていなかった。

仕方がないので地下道のサインのない場所でギターを弾くことにした。

 

 

 

できるだけお金のことは考えない。

唄うことを楽しむ。

それが僕のスタイルだ。

 

 

 

レスポンスはそこまでなかったが、
ロケーションとしては申し分なかった。

音が反響し、声を張らずに唄うことができる。
自分のスキル以上に喉がつかえている気がするのだ。

 

 

ホームレスが隣りでワーワーわめいていた。
帽子を持って通行人にお金をせびっていた。

誰かが僕にコインを入れてくれると
「ノ~~~~!」と大きな声を出した。

 

 

 

そんな中で鼻にピアスを入れた女のコが
僕の自己紹介文に興味を示してくれた。

「よかったら似顔絵描くよ?」と訊いてみると、
「今お金持ってないんだよね。タバコくらいしかないわ」と言う。

 

 

「それで全然構わないよ!」

描ける時には描く!今は似顔絵の数をこなして経験を積みたかった。
5分以内の似顔絵のクオリティをどこまであげられるのか?

 

 

人の顔を描くと自分の顔も同じようになってしまう。

女のコは大きなダテ眼鏡をして、
絵を描く際に一度だけ外してくれたのだが、
僕は眼鏡はなしで描いた方がいいのかよく分からなかった。

ので、眼鏡も描くことにした。

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絵を仕上げると、女のコは言っていた通り、タバコを一本くれた。

今回の反省は早く描くことを意識し過ぎて、
鉛筆の線を消さなかったことだ。ゴメンね。忘れちゃった。

 

 

僕はこれがいいタイミングだと思い、僕はバスキングを切り上げた。

アガリは10ドルちょっと、
それでも、それは僕には充実感があった。
自分のオリジナル曲を4クールぐらいさせただろうか?

自分の歌だけあって、唄い込めば唄い込むほど
完成度は上がっていく気がする♪それが楽しかった。

 

 

 

 

帰りに近くで別のバスカーを見つけた。

エスカレーターの前でチェロを弾く彼は
寒そうに手を擦り合わせていた。

僕はコインを数枚入れて

「お互い頑張ろうぜ」と彼に親指を立てた。

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外で誰かから火をもらい、久しぶりのタバコを吸った。

この独特の苦みがなんとも言えなかった。

歩き過ぎで痛む足をひきずって
寝床付近のティム・ホートンズで寝るまでの時間、作業していた。

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今日の寝床もイクゾーハウスの横。

今彼は何をやっているんだろう?

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先進国って都市型キャンプ生活に切り替えちゃえば、
そこまでお金かからないんですよね。

まぁ、食費、ってかカフェ代もそこそこするんですけど。
パフォーマンスのレベルを上げたいものです。歌もギターの演奏も。

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3 件のコメント

  • 立ち寄った文房具屋さんの名前とか近くの駅の名前って覚えてますか?
    留学していてまだ気に入ったお店(文房具・雑貨)が無いのでオススメがあったら教えてください。

    • >Reinaさん

      えっとぉ〜..、ぶっちゃけ覚えていないんですけど、

      今調べてみました。

      Nota Bene
      ってお店ですね。

      駅で言うとStation Place-des-Arts。
      シェルブルーク通りとパルク通り(Av du Parc)が交わるところにあります。
      グーグルマップで見ると近くにMoleskineっていうピザ屋さんがあるみたいです。
      モレスキンってノートかよって思わずツッコミ入れたくなる感じの。ええ。はい。それです。

      このお店にはタイプライターが売られていて、
      外の通りからでもショーウィンドウ越しに見ることができます。
      日本製の文房具も売られていてますね。品揃えもなかなかよかったです。

      きっと他にも色々と文房具屋さんがあると思うんですけど、
      まずはここに行ってみて店員さんに情報を訊いてみるのもいいかもしれませんね。

      でもね、文房具だったらやっぱり日本ですね笑。
      品揃えも質も圧倒的です。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!