世界一周168日目(12/13)
格子の向こう側、
インドの朝が見える。
外に出ている人はまだ少ない。
7時半。空気は少し冷たい。
寝袋の中でiPhoneをいじり
アメブロのマイページの更新リストを
チェックして旅人たちのブログを読む。
ここは海沿いの町プリーにある
日本人宿「サンタナロッジ」
8時になると
部屋までチャイが運ばれて来る。
熱いチャイを少しずつ飲む。
これがないと一日が始まらないな。
朝食の時間までに洗濯物を済ませて屋上に干す。
ここからは海を臨むことはできないが
近隣に住む人々の暮らしぶりが少しうかがえる。
同じように洗濯物を屋上に干す人も入れば、
どこへ向かうのだろうか?
バイクに乗って駅の方へ向かう人の姿も。
他の人にも同じように新しい一日が始まるのだ。
手作りパンと野菜スープの朝食をいただいて
思ったことは、この宿の「食」に対するこだわりだ。
ただでさえ安い宿泊費に加えて
朝食と夕飯の2食が提供されるのに加えて
それらのクオリティが抜群に高いのだ。
もちろん食事を提供するのに
お金がかかっているはずだ。
やろうと思えば
近くの売店で売られている
食パンにバターなんて朝食も出せる
(僕にとってはそれだけで十分嬉しいんだけど)
宿のスタッフ、しょうさんが
「ここでインドの疲れを癒してくださいね」と言った。
僕はインドにやって来たばかりで
旅の疲れを感じてはいないが、
間違いなく旅人の胃袋は癒されることだろう。
それだけサンタナロッジで出される食事はおいしい。
メニューも充実しており、
お金を払えば様々な物が食べられる。
朝食を食べた僕は海に向かった。
集落を抜けると人々は明るく「ハロー」と挨拶をし、
子供たちは「フォト!フォト!」と写真をねだってくる。
僕が撮った写真を見せてやると
嬉しそうにキャッキャとはしゃぎ去って行く。
特にお金をねだってくるようなこともない。
かわいいじゃないかコンチクショー♪
集落を抜け視界の先に見えたのはプリーの海。
いくつも漁船が浮かび、
浜辺には獲られたばかりの魚が
網の上に並べられていた。
少し強めに響く波の音。
ここでしか見られない風景。
新しい光景を見る度に思う。
『世界にはこんな場所があったんだ』って。
砂に足をとられながら浜辺を進み、
再び集落の中に入って行く。
漁村に済む人々からしてみればちょっと驚きだろう。
だって外国人がいきなり日常生活に顔を出すんだもん(笑)
『うっわ!
なんか変なヤツおる!』
わかってるって!
なんでみんながそんなに僕に食い付くのか。
僕の毛穴から滲み出るエンターテイメント性が
隠しきれていないんだろう?ははは。照れる。
という冗談はスルーするとして、
う~ん…マップアプリじゃ
海辺付近はそんなに詳しく出てないんだよね。
次に向かった先はプリー駅。
どこまでも続く列車。
整備士たちが陽気にホースで車両を洗っている。
体まで洗ってる(笑)
どこがメインのホームなんだろう?
プリー駅にはあまりごみが落ちていなかった。
きっとこまめに掃除しているのかもしれないな。
『それでもインドだろう』と
空いたクッキーの袋を灰皿代わりに
タバコを吸おうとしたら、
バッチし注意されたけどね!
「次やったら200ルピーの罰金だぞ!」
って言われた。
すんまそん。
駅のツーリスト・インフォメーションで
情報収集をする。次は一体どこへ行けるのかと。
10ルピーで買ったオリッサ州の地図は
地味にクオリティが高かった。
いつもはGoogleマップや
アプリの地図を使っているけど、
アナログな地図も好きだ。
インドの地図を集めてみるのも面白そうだな♪
プリーの町は
なにも海だけしかないわけじゃない。
地図に載っていた
JAGANNATH Temple
へ行ってみることに。
手に入れた地図や駅構内に
宣伝されていたので思わず行ってみたくなったのだ。
行く途中に見つけたちっぽけな
時計屋とも言いがたいジャンク屋を発見した。
1ヶ月前にタイとミャンマーの国境で手に入れた
1000円のCASIOのパチモンの腕時計。
最近サボり癖がつきはじめたのか
目を話すとすぐに止まってしまう。
針を調整するつまみを引っ張って
時刻を合わせると再び動き始めるのだが、
またしばらくすると止まってしまうのだ。
お店のおっちゃんは時計の裏蓋をはずし、
作業机から道具を取り出し、
色々とチェックをしていく。
どうやら電池が切れたわけではなさそうだ。
僕はおっちゃんが時計を直す様子をじっと眺めていた。
戻って来た時計は元気よく秒針を前に進めていた。
かかったお金は70ルピー(116yen)。
「お~!ありがと~!ダンニャワード!」
ちょっとオーバー気味におっちゃんにお礼を言うと、
「Glad to see you」
おっちゃんが言った。
へへへ。なんだか嬉しくなっちまうよ。
プリーのメインロードへ出て
目的地までの行き方を尋ね、
5ルピーのバスに乗った。
見るからにローカル。
バスの窓から見えるJagannath Templeは、
少し離れて見ても存在感を放っている。
『てか!プリー!やるな!』
と上から目線の物言いで靴を脱いで境内に入ろうとした。
「ヒンドゥー教?」
「いや、違うけど…」
「悪いけど、
“ヒンドゥーオンリー”
なんだよね」
しこたまいるヒマそうな警備員たちが
ここぞとばかりに職務に取り組みやがる!
いいじゃないかよ~!
入れてくれたって!
ちょっと見るだけでいいからさ~!
なんて言っても、
宗教がからんでくると全くの意味がない。
おれ、ヒンドゥー教になろうかな?
でも牛肉喰えないの嫌だな…。
「地球の歩き方」のスタッフは
どうしてるんだろうか?
ヒンドゥー教のスタッフがいるのかなぁ?
いやー…現地でスタッフ雇った方が早いか。
宿に戻って
体勢を整えて向かった先は
浜辺。
気分はカフカくん。
あれ?「海辺のカフカ」って
どういう話だったっけ?
ジョニー・ウォーカーが出てくるんだよね。
昼間とは違い、直通へ浜辺に出る道。
そして夕日。
綺麗過ぎて自然と顔がにやける。
急いでギターを取り出し
奥田民生の「さすらい」と
「イージュー★ライダー」を唄った。
夕日は水平線に沈まず、その少し手前で溶けていった。
強めの波音が響く。後ろには白く輝く月。
「さすらいもしないでこのまま死なねえぞ」
日本にいる時は
この歌詞に心を引っ張りあげてもらい、
今僕は旅をしながらこの歌を唄っている。
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ネットカフェに行かないとブログが更新できない生活が
やってまいりました!
それでも僕は元気に旅をしています!
そろそろ漫画の製作に入ろうと思うので
生活も単調になっちゃうかな?
でもカフェが、いい感じの作業机が見当たらないんだ…
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