「青が好き」

世界一周211日目(1/25)

 

小学生の時、

たぶんあれは2、3年生の時のこと。
自分の名前を漢字でどう書くのかと
母親に訊いたことがある。

「清水」の「清」の文字を「青」と勘違いして、
作文(しかも清書)に書いた自分の名前を
「青水陽介」と書いてしまったのだ。

(そのミスに人文で気づいた時の
ショックと言ったらかなりのものだった。
『マジかよ!!!なんてこった!!!』って)

 

僕は「青色」が好きだ。
自分の名前に「青」という文字が入っているから。

 

気づいたら自分の身の回りのものに
青色が多いことに気がついた。

バックパックも、寝袋も、ユニクロのダウンも青色。

 

こういう、こじつけのようなことが僕は大好きだ。
だからこの街に引きつけられたのかもしれない。

青の街。ジョードプルに。

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さぁて、
漫画も完成したことだし、
(あっ、相棒の作ってくれたFacebookページ
旅する漫画家」でもお読みいただけますよ♪)

この街を散策するとしようじゃないか。

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いつものように
時計台の向こう側で朝食を食べて宿に戻ると、
そんな気はどこかに行ってしまった。

なんだかこの街は居心地がいいんだ。

 

 

レストランの1階にある売店にいつもいる
宿のおっちゃんとは顔なじみだ。

漫画製作の時なんか糖分を求めて
しょっちゅう5ルピー(8yen)のチョコレートクッキーや
ポテトチッップスを買っていたからね。

朝顔を合わせると「Good morning!」と挨拶をする。

そんなおっちゃんと
まったりひなたぼっこをしていると
あっという間にお昼になってしまった。

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おっと!僕はなんのためにここに来たんだ?
ブルー・シティーだろう?

まずはこの街を一望できるフォート(要塞)まで
行ってみようじゃないか。

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「入場料400ルピー(652yen)

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たっ…高ぇ…。

フォートのチケット売り場の前までは行ったが、
そのまま中に入ることはしなかった。

 

いや、日本にいたらこの価格は決して高くはないだろう。

忘れてはならない!ここはインドなんだ!
へたしたら宿代2日分になる。

一番見晴らしの良いところで観光料をとるなんて…
なんていい商売しているんだ!ちきしょー!

 

それに宿の韓国人の兄さんは
(僕の泊まっいるHill View guesy houseには韓国人が多く泊まっている)

「400ルピーねー。高いよな。
行ってちょっと後悔したもん」と言っていたし、

 

宿のママは
「見晴らしの良い場所なんて
他にもいくらでもある」と言っていた。

 

 

どこかにきっと別の絶景スポットがあるに違いない!

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僕はまだ見ぬ絶景スポットを求めて
フォートの周りを回ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

フォートから
離れるにつれ、それがいかに
大きな建造物であるかが分かる。

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外には長い城壁が張り巡らされている。

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『きっとあの城壁に登れるに違いない!』

そう考えた僕は舗装された道路を歩いて行った。

 

最初のうちはフォートの裏側にあるのは
乾いた家ばかり。

観光客向けのレストランがポツンとあったり、
ロバがレンガを運ばされていたり。

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牛のフンを踏まない様に気をつけたり、
犬に吠えられたりしながら、

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城壁に沿う様に住居が集まるエリアへと入っていく。

今のところ城壁に登るような道は見えてこない。

 

 

 

ここでも子供たちは僕が
カメラを提げている姿を見つけて
「フォト!フォト!プリーズゥ!」と群がってくる。

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かわいいヤツらめ。

 

 

撮った写真を子供たちに見せてあげると、
彼らは嬉しそうにキャッキャとはしゃいでいた。

写真をあげるわけでもなく、
ただ見せるだけなのにね。

綺麗に移る自分の姿を見るのが楽しいのかなぁ。

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そしてー、

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いつの間にか僕は
「青の街」の中にいた。

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周りすべてが綺麗な水色をしている。

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『今、僕は街の中にいるんだ』

そう実感できた。

 

森の中や海の中、体で感じることのできる
大きな「何か」の内部に僕はいる。

 

ブルー・シティーとは
駅やゲストハウスのある側じゃない。
城壁の裏側にある街を指すのだ。

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(と書いておきながら、そう知ったのは数日後だったっていう…)

 

 

一体この色はどうやってできるのだろうか…?

 

 

自然と顔がニヤけてしまう。

ブルーの建物も。狭い路地も。そこに住む人々も。
何もかもが僕の目には魅力的に映った。

街を見下ろそうとして
街の「中」に来てしまったなんて。

夢中になって写真を撮った。

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ここにもゲストハウスがあった。

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でも、アクセスしにくいだろうな。

バックパックを背負って
ここまで来るのは無理だな。
トゥクトゥクとかバイクで
近くまで来るんだろう。

 

 

狭い路地をいくつも抜けると、
青い街はぷつんと途切れた。

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大きな路地にはいつものように
トゥクトゥクやバイクが
クラクションを鳴らして行き交い、

沢山の人々がいつものように
毎日を過ごすインドの風景。

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公務員を退職したと言うおじいちゃんたちが
日向に集まって団欒している。

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「ほら!写真撮ってけぇ!」

「えっ?」

 

 

そこで見つけた二人の神様。

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ど、どうやって拝めばいいんだ!!!???それにその「穴」は何のためにあるんだぁああああ!!!!てか男につける意味あんのかぁああああああ!!!!

 

まさか青の街の外で
こんなあからさまな神様がいるなんて…。

 

 

 

ミャンマーの国境の街で
300バーツ(934yen)で買った
パチもんのCASIOの時計の留め具が
壊れていたのを思い出し、
たまたま見つけた時計屋さんで修理してもらうことに。

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金属のパーツを交換してもらって
5ルピー(16yen)。安いね。

 

 

 

ごちゃごちゃした街を歩いていると、
城壁には近づくことはできなかった。

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あっ、ここ見覚えあるぞ。

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気づいたら駅の近く。

まぁ、いいさ。青の街の中。
今はとても気分がいいや♪

 

 

と言っても、
ここまでけっこう歩いて来たし、
連日のように夜更かししてるから眠い。

チャイ屋のベンチで「眠ぃ~」と言いながら
タバコを吹かしていると、
横に腰掛けていた電化製品店営むじいちゃんが
僕にチャイをおごってくれた。

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同じ名前の街でも、
少し離れただけでこんなに違う。

砂煙と排気ガスが舞う、
ブラウンのごちゃごちゃした街の下。僕はそう思った。

 

ガイドブックに載っている(らしい。自分でそう言ってたから)
ジュース屋さんで30ルピー(49yen)のラッシーを飲んだ。

そのままサブバッグを前に抱えて
お店の椅子で座りながら昼寝した。

お店の人は何も文句を言って来なかった。

「今日は唄わないの?」お店の人が尋ねる。

いや、唄ってます!

 

 

 

 

 

 

「滞在一週間、
毎日唄う」

そんな目標を立てた。

 

夕方になると僕はギターと財布と
iPhoneだけもって路上に出る。

まずはアップがてらに唄い終わると
タバコをくれるいつも売店の前で3曲ほど唄い、

オーナーが毎日唄っていいよと
言ってくれたカフェに行く。

 

 

 

カフェの前で唄っていると、
聴いていた兄ちゃんが僕に言った。

 

「今日はフォートで結婚式があるから、
もしかしたら稼げるかもよ?」

 

なにっ!それはほんとうですかい!

たぶんその時僕の目は
ルピーになっていたに違いない。

 

 

「あれ?もう帰っちゃうの?
チャイ飲んでけば?」

「いや!大丈夫っす!」

 

いつも聴きに来てくれている
ガキんちょ二人を連れてフォートへ一直線に歩いて行った。

フォートへは宿の裏にある上り坂が近道だ。
電灯が全然ないのでiPhoneのライトで
照らしながらフォートまで登った。

 

 

 

 

 

 

 

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ひ、人いねぇ~~~…

 

 

結婚式ねー。うん。そういう感じの。

はいはい。理解しました。
完璧、場違いだよね。おれ。

 

ライトアップされたフォートの前。
警備員が時々やってくる来場者をチェックしている。

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悔し紛れに、離れた場所で静かにギターを弾くと
1分もせずに警備員に止められた。

翌日の新聞でインドのセレブが
ここで結婚式を挙げたことを知った。

 

さっきまでいたガキんちょ二人は
いつの間にか姿を消していた。
きっと警備員に追い返されたんだろう。

しかたねえ。僕も宿に戻るとしよう。

フォートの下の方。それでも夜の街は綺麗に見えた。

 

一本道の下り坂でまさかの野良犬と鉢合わせ。

思わず壁の上に避難したら、
近くにいたおばちゃんが護衛してくれた(笑)。

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宿に戻ってブログをアップし、
シャワーを浴びて、ブログの下書きをする。

時計台は深夜の鐘を鳴らす。

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何の気なしにバイト時代の自分のブログ(アメブロ)を
読んでいたら面白くてついつい読んでしまった。

自分の稚拙な文章と当時の生活ぶりに不思議な感じがする。
そんな人生の一コマがあったんだって。

 

いろいろと忘れていることもあった。

読んだ本やパンクバンドのボーカルの名前。
感じたこと。考えたこと。

 

記憶が文章として残る。人生の小歴史。

 

そして今日も夜が更けていく。

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「あなたの好きな色はなんですか?」

って訊かれると、あまり色を意識したことはなかったと思います。色弱だから。
うちの家系は目が悪いんだ。

でも、ここ数年です。「あぁ、自分って青好きなんだ」って気づいたのは。

さすがにその色だけっていうことはないですが、やっぱり僕は青が好き♪

 

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