世界一周394日目(7/27)
Kさんもリカさんも、
最後の最後まで僕の世話を焼いてくれた。
ヤッケンさんたちのシェアルームは
建物の3階にあるんだけど、
昨日の夜にベランダに干していた速乾タオルが
2階のベランダに落ちてたんだよね。
どうしたらいいですか?ってKさんに尋ねたら
「釣りだ♪釣りだ♪」って楽しそうに
釣り糸に重りの硬貨と釣り針を器用に
結びつけて、
そのまま「ツルツルツル〜〜〜」っと
2階の人のベランダに垂らしてね、
「あれ〜?速乾タオルだから
ひっかかりにくいなぁ…」
なんて言っておきながら
5分もかからずに回収しちゃったからね!
すごいよね!
世界を12年旅しているとそんなスキルが
身に付くのかな?
その見送り方と言ったら
まるで僕がこれから
壮大な冒険へとでかけるようだった。
ミルクをたっぷりいれたコーヒーをいただき、
炭酸水を分けてもらい、
さらには自分の乗るべき電車まで調べてくれた。
これで準備はばっちしだ。
良い体験ができた。
世界を旅する先輩バスカーのKさんにも会えたし、
栄養満点のリカさんのごはんを食べることができた。
なにより、ブログを通して
ヤッケンさんに出会えたのも自分の中ではデカい。
あぁ、こういう人もいるんだなって、
また自分の世界が広がりました。
ありがとうございました。お互いよい旅を!
フィレンツェの街から駅まで行き、
券売機で教えてもらった通りの電車のチケットを買う。
観光地ということもあって、
スタッフのおばちゃんが切符の買い方を
教えてくれたけど、
わざわざ安いチケットをクレジットカードで
買おうとする僕に驚いていた。
買ったチケットは一つ先の駅から
中国人に乗っ取られた
と言われるプラトという町まで。
2.5ユーロ(342yen)。
そしてプラトからボローニャまで
7.95ユーロ(1,087yen)。
今回はヒッチハイクじゃない。
イタリアの電車にも乗ってみたいしね♪
ボローニャという街はKさん曰く
「学生の街」らしい。
バスキングにぴったしのアーケードがあるのだとか。
もしかしたら学生は休みのシーズンでいないかもよ?
と言っていたが、まぁとりあえず行ってみます!
イタリアの電車のチケットは
レッジョナーレという普通列車で行った方が安い。
一気に目的地までいかず、
刻んで行く方が安い場合もあるのだとか。
それに日曜日は電車の本数が少ない。
一駅くらいならチケットがなくても
大丈夫だというので、陽気に係員さんに
目的地まで行く電車を聞いて、
レッジョナーレに乗り込んだ。
一駅分を電車はゆっくり進む。
線路沿いのフェンスに途切れることなく
落書きが描かれていた。
あれー…?なんか片手がスカスカする…。
はうっっっ!
ギター忘れてきた!
さっき駅の券売機の横にギター立てかけてそのままだ!
あ~~~!
どうしよどうしよ!
落ち着け落ち着け!だいじょうぶだ。
あんなボロボロのギターケース、
誰が持っていこうとする?
次の駅でソッコーで乗り換え、また一駅分を戻る。
ダッシュでさっきの券売機の前まで戻ったが、
立てかけてあった場所にギターの姿はない。
ぐっ…、誰か持って行っちまったか??!!
さっきもいた係員のおっちゃんに尋ねる。
「あぁ、さっきのあれね。預かってるよ」
ラッキ~!!!
マジでツイてるぞ!
最近ギターケースの中に
デッドベアのレックスくんをいれてるから、
ギターを失うことはレックスくんとも
お別れすることになる。
せっかく相棒が僕に渡してくれた旅の仲間。
一緒に世界一周しような。
こういう時にどう考えるか
が、日々の行き方を変える。
前向きで旅を続けて行ける。
軽くテンション落ちて、エネルギーも消耗したが、
僕はこれを”ツイてる”と思うことにした。
だってそうでしょ?
無事にギターとレックスくんが戻って来たんだ。
失った物はない。
もう一度、一駅分をタダ乗りして、
プラト行きの電車に乗り込んだ。
自分の乗っている電車が正しいのか、
側にいたおっちゃんに訊いてみた。
「大丈夫だよ。
私もプラトまで行くんだ。
チケットは持ってないけどね」
そんなファニーなことを言うのは
チュニジア出身の人。顔は全然分からなかった。
そうかチュニジアってイタリアと近いもんね。
マップアプリでチュニジアの場所を確認して
そんな事実に気がついた。
よし。ツイてるぞ。
こんな出会いも僕が
ギターを置き忘れなかったらなかったもんな!
思い込み、自己暗示が大切だ。
ラック(ツキ)は次なるラックを生む。
プラトの駅でおっちゃんは
親切も乗り換えの電車が来る
プラットフォームまで教えてくれた。
それにチケットに
機械で印字しないとダメだってことも教えてもらった。
へぇ~…。
駅の喫煙スペースで巻きたばこを吹かして電車を待った。
時刻通りにやってきた
ボローニャ行きの電車に乗り込む。
今度は忘れ物なしだ。
数時間で
ボローニャに着いた。
ここは学生の町であり、美食の町でもあるらしい。
とりあえず朝からコーヒーしか
飲んでいなかったので、
近くのカフェでピザを一切れ食べる。
5ドル近くするのはやっぱり高いなって感じてしまう。
これで美食の町はオーケー。
バスキングはどんなんだろう?
Kさんの行った通り、
ボローニャの町はアーケードだらけだった。
人の通りもそこそこだ。
ギターを構え唄いだしのだがー…
レスポンスが薄い!!!
1時間ほどで諦めた。
なんかみんな目が冷たいよ…。
分かったことは駅からもう少し歩いたところに
歩行者天国のようなスペースがあったということだった。
クリスタルボールでジャグリングしている
お兄さんが沢山人を集めていた。
フランス映画「アメリ」のBGMで
町の雰囲気に溶け込んでいる。
もちろんクリスタルボールが
中に浮いているように動かす
パフォーマンスもやっていた。
離れたところでイタリア人のバスカーにも会った。
ジャンベとディジュリドゥのコンビで
演奏を終えたところだった。
二人と話しながら考える。
もう次行っちまうか!
もういいわボローニャ。
ボロボロボローニャですわ。
稼げねーし。
なんか魅力感じないんだよねーーー?
さいしょっから今日の目的地はミラノだったしぃ~~!
っていう強がりを言って
バスカーの一人にミラノ行きの
レッジョナーレに乗れるか訊いてみると、
ミラノへのラインは30分おきに頻繁に出ているらしい。
時刻は20:00。
アーケードをPenny Boardで滑って
券売機でチケットをチェックする。
10分後に出発する電車をドンピシャで見つけ、
クレジットカードでスマートに決算。
15.95ユーロ(2,182yen)。
まぁ高いけど、おれは進むんだ!
電車内の通路は狭く、
入り口スペースに荷物を置いて、立ち乗りした。
席が空いて来るとバックパックだけ入り口スペースに放置し、
それが見える位置にある座席に座った。
パソコンを広げて日記を書く。
移動の日々。
まさにオン・ザ・ロードだ。
大好きな世界観に自分を重ねるだけで、
ちょっとだけ旅が楽しくなる。
電車は暗い中を走った。
ミラノに着いたのは
23時過ぎだった。
駅の大きさ、装飾の派手さに驚く。
電子掲示板で次の電車の時刻を確認する。
もうトリノ行こう。
もともとイタリアへはそんなに長く
滞在する予定ではなかったし、
スイスのジュネーブに行ってみたい。
もしかしたらジュネーブ祭りとやらに
バッティングできるかもしれないぞ。
Kさんの話だと、ジュネーブ祭りでは
みんなが大盤振る舞いらしい。
フツーに100フラン札が入るのだとか。
「8月のヨーロッパは稼ぎ時だよ♪」
とKさんは言った。
物価は高いらしいが、
野宿とヒッチハイクで行けば
黒字になるかもしれない!うふふふふ♪
駅にいても暇だったので、
夜のミラノ駅の周辺をうろついた。
この時間でも営業しているカフェを見つけたが、
店内で食べると値段が2倍という
ふざけた価格設定だったので諦めて駅に戻ることに。
駅の入り口には警備員が立っている。
これってー…
「もう駅はクローズだ。
チケットが無ければ入れない。
開くのは4時だ」
しくった…。
「明日の始発でトリノに行きます」
と言っても入れてくれない。
少しでも眠ろうと辺りをフラフラしていた。
見つけたアイスクリーム屋さんのベンチで少し休憩する。
隣りには首に赤いバンダナを巻いた初老の男性がいた。
「Where are you from?」
「ジャパンです」
「そうだと思った。
私にも日本人のガールフレンドがいるんだ。
アナタハハナノヨウニウツクシイ…」
粋なワードを言うこの男の名前は
ジョバンニと言った。名前もカッコいいな。
パフォーマーでパントマイムをやってるらしい。
8月15日にアムステルダムで
イベントがあるらしくそれに行くらしい。
アイスクリーム屋のバックヤードから
アコースティックギターを持って来る。
曲のタイトルは知らないが、
有名な曲を弾き語りで聴かせてくれる。
あの
「knocking’ knocking’ on heaven’s door♪」
ってやつだ。
ヤッケンさんも唄ってたな。
どことなくトルコで会った
サジュークと似たような雰囲気があった。
僕が一曲披露すると
「ナイスだぜ~~~!メ~~~ン!」
とハイタッチする。
まさか深夜のミラノで出会いがあるなんてね。
ジョバンニは僕が夜をここで明かすと知ると、
良いポジションを教えてくれた。
空港へのバスが出る乗り場。
他にも同じようにツーリストの姿があった。
ハンガリーに行くイタリア人の大学生三人組がいた。
「ここなら大丈夫さ。
でも寝てはいけないよ?
目が覚めたら荷物がなくなってるからね!
それじゃあおすみ!」
そう言ってジョバンニとは深夜2時に別れた。
バスが数本出たあと、
それに乗らずに何かを待っている2人組を見つけた。
話してみると、ドイツ人大学生の二人で
僕と同じように駅が開くのを待っているらしい。
18歳だというのに英語が堪能で、
18日間色々な国々を旅してきたようだ。
バックパックにはマットと寝袋とテントがついていた。
なんか大学生の貧乏旅行っていいな。
バックパックに詩集や小説が
3冊も入っていたのはちょっと笑えた。
そんなんどこで読むんだよって。
旅の苦労話や大学のシステム、
その他諸々(えっと、何話したっけ?)
「英語が得意じゃないんだ」という謙遜を混ぜつつ、
18歳のマシンガントークに
僕は相づちをうつしかできなかった。
4時を過ぎてようやく駅が開いた。
僕はトリノまでの切符を券売機で
12.5ユーロ(1,710yen)で買い、
ドイツの二人組と別れた。
「self cafe」と書かれた販売機で
お菓子やサンドイッチを買い込み、
眠気覚ましのマキアートをすすった。
今日も色々あったな。とりあえずトリノだ。
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ジョバンニじいさんもギターでバスキングするらしいです。
「スーパーマーケットの入り口でピンクフロイトや
「ノッキン、ノキノ~ン♪」ってみんなが知ってる有名な曲を唄うのさ。
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