「ねぇ、羊に追われたことってある?」

世界一周487日目(10/28)

 

 

どこか
分からない場所

で目を覚ました。

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ヒッチハイクがすぐにできるようにと、
ハイウェイ近くの会社だか工場だかの裏にある
原っぱにテントを立てた。

外に顔を出すと辺り一面真っ白だ。

何これ?ギャグ?

 

 

ここはオランダ。
デルフトという町の郊外だ

 

 

 

 

こんな郊外に誰も来やしない。

昨日は安心して寝られた。
もう夜中に寒さで何度か目を覚ますのにも慣れた。

それで睡眠不足をそこまで感じないのも、
自分の体がそんな生活に
慣れてきたということなんだろう。

短い睡眠時間でも体調は崩していない。

丈夫な体に生んでくれたお母さんには感謝だな。

 

 

 

テントをたたむとマップアプリを頼りに
ヒッチハイクポイントまで向かった。

8時過ぎだというのに、
相変わらず当たりは真っ白。

ホラーゲームの世界だ。

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ハイウェイの途中にある「バーガーキング」が
ヒッチハイクに適した場所らしい。

だけど、一体どこから
バーガーキングまで行くのだろうか?

 

 

せっかちな僕は最短距離で
キングバーガーに向かおうと、
どこかの敷地内に侵入した。

鉄条網が途切れた部分を見つけ出し、
柵を越える前に荷物を向こう側に放り投げる。
バランスを崩さないように
慎重に腰くらいの高さのフェンスを乗り越えた。

 

 

すぐに羊の群れと目が合った。

全ての羊が僕の方を向いている。
突然の侵入者に身構えているように思える。

どうやら僕が侵入した場所は
牧場の敷地内のようだった。

 

 

ちょっとゴメンよ。
通り抜けさせてもらうだけだから。

草食動物は臆病だから
僕が近づけば逃げていくだろう。

 

 

群れの先頭にいた羊が僕の方へ寄って来た。
それに続いて5匹くらいが続く。

 

これってーーーー…

 

 

 

 

羊に襲われる!!!!???

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もうヤツらがフレンドリーな雰囲気で
向かって来ないことは一目瞭然だった。

おいおい!
これってホームビデオの
お笑い部門とかで見たことあるぞ!

体当たりされるヤツだ!

 

 

 

「おらぁあああ!!!テメェコラ!やんのかぁあああああああ!!!!」

 

 

東南アジアで野良犬に追われた時の経験が蘇る。

僕のシャウトに先頭のヤツが一瞬立ち止まった。
ここで背中を見せたらやられる!

石!石!

くっそ!ここ原っぱじゃねえか!
石落ちてねぇ!

 

 

野良犬には有効なのだが、
羊に石を投げるモーションで威嚇しても
『アイツ何やってんだ?』って効果がない。

そうか!羊は石投げられることないもんな!

 

 

 

僕は羊たちと徐々に距離を離して、
振り返らずに一目散に突っ走った。

牧場の土はこの濃霧のせいで
湿気をたっぷり吸い込んでおり、
バックパックを背負ったまま走ると
時々足が沈んだ。

 

 

 

はぁはぁ…、

羊に追いかけられる経験なんてしたことあるかい?
ありゃ、マジで怖ぇぞ。

てか、どっからはキングバーガーに行けるんだ??

 

 

 

ハイウェイと牧場の間には水路があり、
容易にハイウェイに出ることはできない。

牧場内にある橋を、ランボーみたいに渡る。

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だがキングバーガーに続く道は見えてこない。

それどころか今度は
馬の群れ
が濃霧から現れた。

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最初に顔がこちらを向き、
体が僕の方に向き切ると
ゆっくりとだが近づいてくるのが分かった。

 

 

いくらなんでも
ヤツらには勝てない!!!

 

 

 

 

 

 

『撤退だ!』

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もう一度橋を渡り、
さっきの羊の群れの脇を突っ走った。

距離さえおけばヤツらも追ってはこなかった。

牧場から命からがら逃げ出した僕は、
マップアプリを確認して迂回するような形で
キングバーガーを目指すことにした。

ハイウェイの横のエリアには草が茂っており、
歩いている内に足がぐっしょり濡れた。

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ここがドイツだったら、
サービスエリアへのアクセスは比較的容易だ。

だが、国が変わるとどうだろう?

 

 

 

これはまるで

「堀」
じゃあないか!

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これあれっしょ?
椅子に縛り付けられて自白を強要されるやつ。
逆らうとそのまま堀にドボンってやつだ…。

 

 

 

 

どこからチャレンジしても
僕の目の前には水路が現れた。

どこにも橋なんてものはない。

ヒッチハイクをしようとしていた
バーガーキングの前まで来ることはできたものの、
水路が行く手を阻んだ。

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くっ….

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ここもか…!!

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あ〜〜〜…看板見えてるのに…。

 

 

 

せめてハイウェイに出れないものかと
サンダル履きの足をぐっしょり濡らしながら、
ハイウェイの脇の草地を歩いた。

 

 

ちょうどバーガーキングから出てきた
トラックの運転手が僕に気がついた。

指を差して「あっちに道があるよ」的な
ジェスチャーを送ってくれた。助かった!

ドライバーのお兄さんが指差した方向に
ひたすら歩いて行ったのだが、
ハイウェイへ出る道なんてものは存在しなかった。

 

 

またもや迂回して、
近くのタイヤ屋みたいな場所にまで
やって来ることができたのだが、

ここの住人は
僕がキングバーガーに行きたいと言うと、
「あー、ここを出て右だ。さっさと失せろ」
と僕を追い払った。

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はぁーーー…、
朝からとんだアドベンチャーだな。

もういいや。
ヒッチハイクは諦めてバスで行こう…。

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引き返す道の途中で
運良くバス停を見つけることができた。

次の目的地はロッテルダム
有名な風車のある場所だ。

 

 

 

バスは30分おきにやってきた。

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そして気になる値段はなんと
3ユーロ(410yen)。

おいおい。僕はたかだか400円を
浮かすためにヒッチハイクしようとしたのか???

バスに揺られている間に、
さっき草地を歩き回って濡れた足は
すっかり冷えてしまった。

 

 

 

 

 

 

ロッテルダム
のバスターミナルに降り立つと、
濃霧は相変わらずだった。

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ビルの上の方は霧でかすんでいる。
まるでここが雲の中みたいだ。

 

 

とりあえず駅のインフォメーションで
風車のある場所までの行きかたを訊いておいた。

フェリーでも行くことができるそうだが、
電車とバスを組み合わせた方が安そうだったので、
そちらを選ぶことにした。

バスのある駅まで3.1ユーロ。
二、三個先の駅なのにそこそこの値段だ。

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その上、風車のある
キンダイクという村行きのバスは
一時間に一本という少なさ。

寒い中、フライドポテトを食べながらバスを待つ。

ちなみにバスの値段は6ユーロ(821yen)だった。
観光には金がかかるなぁ…。

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キンダイク
に着いてみるとどうだろう?

さっきまでの濃霧が嘘のように晴れてきた。

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風車を巡るボートツアーみたいなのもあったが、
もちろん有料。いつものように
お金をかけず風車が見える道をのんびりと歩いた。

 

 

 

『ってー…、

これかよ???』

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文句なしのシチュエーションに
思わず笑ってしまう。

『たかだか風車だろ?』と
かなぁ~~~り期待せずに
ここまで来たわけだが、
実際に風車を目の前にしてみると、
素直に感動できた。

 

 

今自分がこの場所にいることが驚きだ。

みんな知っているオランダの風車。

有名過ぎて、どこか架空の景色のようにも思えた。

日本を遠く離れて、今僕はここにいる。

考えただけでも、それってすごいことだ。

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『ここまで来るのに、
けっこう時間がかかったな』

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一時間かけて風車を見ながら歩いた。

観光客の数は多くなく、
地元の人の姿の方が多いように思える。

のんびりとした静かな小道。
何百年も前の風車。

くちばしの白いカモが
ここでも気持ち良さそうに水路を泳いでいた。

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帰りはフェリーで帰ることにした。

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フェリー乗り場まで行ったってのに、
風車前のパーキングエリアのトイレに
携帯ウォシュレットを忘れて取りに戻るという
ヘマをやらかしたが、

僕の大事な携帯ウォシュレットは捨てられることなく、
トイレで僕のことを待っていてくれた。

 

 

時間差で日本人観光客がやって来ており、
トイレで行列を作っていた。

トイレの前には無人のコイン入れがあり、
使用料が40セントとなっていた。

ツアーの責任者のような女性が
「便座を上げるのと、コイン入れるの、
しっかり見といてくださいね!」なんて
役割分担してたのを耳にして、

そんなことを気にするのは
やはり日本人だなぁ~と
どこかおかしな気持ちになった。

 

 

携帯ウォシュレットを回収した僕は
再びフェリー乗り場へ行き、
中国人の男の子二人と、フェリーを待った。

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日が沈み、川がオレンジ色になる。

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空は薄い水色から
どんどん藍色へと移り変わって行った。

この時間でフェリーを選んだのは正解だったな。

乗ったフェリーは地元の人が
足として使う小さなもので1.7ユーロ。

もう一台はカッコいいデザインのやつで
6ユーロだったけどー、
この気持ちよさなら素直に払える金額だ♪

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フェリーを1回の乗り継ぎ、
ロッテルダムの中心地まで戻った僕は、
いつものようにマクドナルドで
23時まで時間を過ごた。

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そして公園まで歩いて行って
茂みにテントを張った。

今日も色々あったな。いい日だ♪

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なんだか景観のいい場所が好きです。
そういうのって天候に左右されちゃうけどね。

ほんとうに運がよかった。
夏のシーズンは観光客だららしいので
「フーン」ってなっちゃいそうですけどねー。

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6 件のコメント

  • うわあ~!霧の中から四足の動物が\軍団で出現/ですか~!?
    かなり怖いですよ~。
    「ミスト」ってホラ-映画思い出しちゃいました。

    でも何事もなくて良かった良かった。
    シミさんには武運がある気がしますネ~(^◇^)

    • >ウタさん

      只今、製活動中で
      ブログ触れてない状態なうです!

      「ミスト」は知らないんですけど、
      『「サイレントヒル」っぽいな…』
      とは思いました。

      現実に似た様なシチュエーションを体験すると
      あの怖さが説得力を持ちますね!

  • ハウステンボスとはちがいますなっヽ(´o`;綺麗✨

    羊におっかけられたいッ!笑

    • >れーな★ちゃんさん

      はははは。

      あれ、実際に迫られると
      羊の可愛さよりも、
      襲われる恐怖の方が勝りますよ!

      ぜってーすっ転んで
      「ちょ、タンマ!」
      って言っても
      ヤツら聞かないだろーなー。

      ってか
      「タンマ」って知ってます?

        • >れーな☆ちゃんさん

          そんな余裕ないですって!
          一歩でも間合いを取り間違えたら
          アイツら襲ってきましたよ!

          あーーーー…
          (テーブルの斜め上を見て)

          でも、
          「たんと、待ってよ♥」
          って言われたら
          待ちますね(笑)

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!